ブロンドの悲劇「マッチポイント」

サスペンス

古今東西、
愛人が脅迫めいた事を言い始めると
殺されるという現実

[原題]Match Point
[製作年]2005[製作国]イギリス・アメリカ
[日本公開]2006
[監督・脚本]ウッディ・アレン
[製作]レッティ・アロンソン/ギャレス・ワイリー/ルーシー・ダーウィン
[編集]アリサ・レプセルター
[撮影]レミ・アデファラシン
[上映時間]124

主な登場人物

クリス・ウィルトン(ジョナサン・リース=マイヤーズ):
アイルランド出身の元プロテニスプレイヤー。イケメンで野心がある。

ノーラ・ライス(スカーレット・ヨハンソン):
金持ち息子トムの恋人。アメリカ人。ロンドンで女優を目指している。

その他の登場人物

トム・ヒューイット(マシュー・グッド): 金持ちの息子
クロエ・ヒューイット(エミリー・モーティマー):トムの妹
アレックス・ヒューイット(ブライアン・コックス):トムの父
エレノア・ヒューイット(ペネロープ・ウィルトン):トムの母
ダウド(ユエン・ブレブナー):捜査官
マイク・バナー(ジェームズ・ネスビット):刑事

あらすじ

元プロテニスプレイヤーのクリスは、実力に限界を感じ引退。ロンドンの高級テニスクラブでコーチをすることになったクリスは、そこで金持ちの息子トムと出会う。トムは気さくにクリスと接し、オペラが好きだというクリスを桟敷席に招待する。トムの別荘に招待されたクリスはそこで女優志望の金髪美人のノーラに出会う。彼女はトムの婚約者だった。トムの妹のクロエに気に入られたクリスは順調に交際を続け、彼らの両親にも気に入られた。ある日クリスがラルフ・ローレンから出てくると偶然ノーラと出会う。オーディションで散々だったノーラを励ます。トムの家でクリスは父から猟銃をみせられる。その日ノーラも来ていたが、彼女のことをよく思っていないトムの母の言葉に傷つき雨の中外に出ていったしまう。追いかけたクリスはノーラと関係を持ってしまう。忘れられなくなったクリスだったがノーラはクリスに冷淡になった。結局クリスはクロエとの結婚を進め、彼女の父の会社に入る。しかしトムはノーラと別れ別の女性と結婚すると聞く。クロエと待ち合わせしていた美術館でノーラを見つけ彼女のアパートの部屋に向かう。その部屋はよく強盗にあうというノーラ。次第に見境なく逢瀬を重ねる二人だったが、子供を欲しがるクロエにできずノーラが妊娠してしまった。今度は堕ろしたくないというノーラ。クリスは金持ちの生活を抜け出せなくなっていたため、妻と別れろと半狂乱にせまるノーラを疎ましく感じるようになるのだが。

どんな映画?

アメリカ合衆国の映画監督ウディ・アレンが監督した、36本目の映画。運と不条理をテーマにした犯罪映画となっております。アイルランド出身の俳優ジョナサン・リース=マイヤーズと、アメリカ人女優スカーレット・ヨハンソンが主演しており、ご本人は出演されていません。

アイルランド出身で
あまり裕福でなかった
元にプロテニスプレイヤーのクリスは
プロを諦めロンドンで
金持ちばかりの特別会員制の
テニスクラブのコーチになることに
まだまだ野心があるクリス
読んでいるのはドストエフスキーの「罪と罰」

そのクラブで上流階級のお坊ちゃん
トムと知り合います。
オペラをきっかけにトムの家族とも
親しくなったクリス。
特にトムの妹クロエはクリスに一目惚れ
トムの別荘に招待されます。

その別荘に呼ばれていたのは
クリスだけでなくトムの彼女ノーラ
アメリカ人のノーラは金髪美人
クロエよりもセクシー
クリスがトムの両親に気に入られる一方
露出度の高く女優志望のノーラは
トムのママに不評

落ち込むノーラを励ますクリス
次第に二人は深い関係に…

結局クリスはクロエと結婚し逆玉
ノーラはトムと破局
クリスは義父の会社で働き
ハイソな生活をゲットします。

金持ちの生活は病みつきになる

クリスはノーラとの不倫関係を
続けていましたが
ノーラが妊娠してしまい…

次第にノーラを疎ましく感じるようになったクリス

この映画は、ご当地イギリスではあまり評価は高くなかったものの、アメリカではスマッシュ・ヒット。製作費もきっちり回収しウディ・アレンの映画は評価される割には興行的に微妙という中で、久しぶりの評価、収益ともに獲得した作品となりました。2005年のアカデミー賞で脚本賞にノミネートされました。

物語に元ネタが、セオドア・ドライサーの「アメリカの悲劇」ではないかと言われる本作ですが、どちらかというと冒頭で主人公が読んでいる「罪と罰」で、「アメリカの悲劇」やその映画化の「陽のあたる場所」(1951年)にあったように主人公は極刑にされますが、この映画の主人公は裁かれることなく物語は終了してしまいます。どちらかと言うと、ウディ・アレン監督の自作「ウディ・アレンの重罪と軽罪」(1989年)の内容に近く、罪を犯した人間が正当に断罪されない、人生が運に左右される不条理さがテーマだと思われます。

人生は運によって左右される。
信仰こそ楽な道

ちょっとわがまま言ったばかりに、無慈悲にぶち殺されてしまったノーラとお腹の赤ちゃん。 犯罪が裁かれなくても、罪の意識は生涯続くかもしれません。どちらが楽なのかは分かりませんがネ。

スタッフ・キャスト

監督・脚本は、アメリカ合衆国の監督兼俳優兼脚本家兼小説家兼コメディアン兼音楽家のウディ・アレン。1965年に「何かいいことないか子猫チャン」で俳優兼脚本家として映画デビュー。1972年に自身原作の戯曲「ボギー!俺も男だ」を、ハーバート・ロス監督が映画化。ウディ・アレンが脚本兼主役で出演しております。この映画でダイアン・キートンと共演。同年には「ウディ・アレンの誰でも知りたがっていうくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう」を監督・脚本・主演しています。1975年にコメディ映画「ウディ・アレンの愛と死」を監督・脚本・主演し、ダイアン・キートンとも共演しています。1977年に交際に発展していたダイアン・キートンを主演に「アニー・ホール」を監督・脚本・主演し、アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚本賞を受賞し、ダイアン・キートンに主演助湯賞をもたらしました。その後も「インテリア」(1978年)、「マンハッタン」(1979年)、「スターダスト・メモリー」(1980年)、「サマー・ナイト」(1982年)を次々と監督・脚本。その後自身が監督・脚本・主演した「カメレオンマン」(1983年)でミア・ファローと共演。公私共にパートナーとなったミア・ファローと「ブロードウェイのダニー・ローズ」(1984)、「カイロの紫のバラ」(1985年)、「ハンナとその姉妹」(1986年)、「ラジオ・デイズ」(1987年)、「セプテンバー」(1987年)、「ウディ・アレンの重罪と軽罪」(1989年)などを監督。2011年には「ハンナとその姉妹」に次ぐ「ミッドナイト・イン・パリ」で、アカデミー賞脚本賞を受賞しています。また、名だたる女優さんがウディ・アレンの映画に出演を希望しているそうで、2013年の「ブルージャスミン」では、ケイト・ブランシェットにアカデミー賞主演女優賞をもたらしただけでなく、この時の主だった賞を総なめさせています。かなりの量産型で、日本でも人気があり才能のあるお方ですが、私生活の面での疑惑が個人的に気になるところです。

主人公のイケメン元テニスプレイヤーのクリスを演じたのはアイルランド出身の俳優ジョナサン・リース=マイヤーズ。1998年に出演したトッド・ヘインズ監督の「ベルベット・ゴールドマイン」で伝説のロック歌手を演じ知られる存在に。「マッチポイント」に出演した同年のテレビ映画「ELVIS エルヴィス」でエルヴィス・プレスリーを演じゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞しています。2007年にテレビシリーズ「THE TUDORS 背徳の王冠」で、最強ヤリヤリ王ヘンリー8世を演じています。

結構地味な感じのクロエを演じたのはイギリス出身の女優さんエミリー・モーティマー。「ピンクパンサー」シリーズや、2007年にクレイグ・ガレスピー監督の異色お人形映画「ラースと、その彼女」などに出演。ヨーロッパだけでなくハリウッドでも活躍し、2010年のマーティン・スコセッシ監督のミステリー映画「シャッター・アイランド」でレオナルド・ディカプリオと共演しています。

トムの父親役のブライアン・コックスは、1986年のマイケル・マン監督の「刑事グラハム/凍りついた欲望」で、ハンニバル・レクターを演じられたお方です。

まとめ

浮気相手の方がブロンド美人で地獄行き

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