血まみれの英雄「タクシードライバー」

犯罪

タクシーの運転手さんとは
あまり話したくないタイプです。

[原題]Taxi Driver
[製作年]1976[製作国]アメリカ
[日本公開]1976
[監督]マーティン・スコセッシュ
[脚本]ポール・シュレイダー
[製作]マイケル・フィリップス/ジュリア・フィリップス
[撮影]マイケル・チャップマン
[編集]トム・ロルフ
[音楽]バーナード・ハーマン
[上映時間]114

主な登場人物

トラヴィス・ビックル(ロバート・デニーロ):
26歳のタクシーの運転手。街は汚れた連中で溢れていると感じている。選挙事務所にいるベッツィーに一目惚れし、積極的に行動するが。

ベッツィー(シビル・シェパード):
パレンタイン上院議員の選挙事務所で働く女性。トラヴィスに言い寄られお茶には行く。

その他の登場人物

アイリス(ジョディ・フォスター):12歳の売春婦
マシュー(ハーヴェイ・カイテル):ポン引き。あだ名はスポーツ。アイリスのヒモ。
ウィザード(ピーター・ボイル):トラヴィスの運転手仲間
トム(アルバート・ブルックス):ベッツィーの同僚
タクシー会社の受付(ジョー・スピネル)
メリオ(ヴィクター・アルゴ)
パランタイン上院議員(レナード・ハリス):次期大統領候補
タクシーの客(マーティン・スコセッシ):浮気妻を殺そうかとトラヴィスに話す。

あらすじ

ニューヨークに住む26歳の海兵隊上がりのトラヴィスは、不眠症に悩まされていた。常勤のタクシードライバーになり、夜6時から朝6時の勤務で夜通し車を走らせていた。トラヴィスは、危険な場所にも向かい人種を問わず乗せていたが、街は売春婦やゴロツキ、麻薬の売人で溢れていて吐き気がすると感じ、いつか奴らを一掃する雨でも降らないかと考えていた。仕事が終わってからも眠れないトラヴィスは、その足でポルノ映画館に入る生活を送っていた。ドライバーで燻りながら、自分の人生を劇的に変えるきっかけを探していた。そんな中、街で白いワンピースを着て知的で美しい女性ベッツィーを見かけ、政治家事務所に入って行く彼女をタクシーの中からじっと見ていた。事務所の中からタクシー運転手が自分のことを見ていると気づいていたベッツィーは、多少興味を持っていた。夜にダイナーに入っては運転手仲間と客の話をする毎日だったが、トラヴィスはジャケットを着て選挙事務所に入りベッツィーに向かって美人な君のボランティアをしたいといきなり伝えた。トラヴィスはベッツィーに、自分が支持している次期大統領候補者のパランタイン上院議員をどう思うかと尋ねられると、特に政治に対する思想はなく強引に彼女をお茶に誘った。喫茶店でコーヒーを飲みながら、君と同じ事務所のトムとは合わない、君と合うのは自分だけだと話すと、ベッツィーはクリス・クリストファーソンの歌の話を始める。麻薬の売人の歌で、その歌詞に事実と作り話が半々の歩く矛盾だとありあなたはまさにそんな感じと言われてしまう。その足でレコードを買ってタクシーに乗った。ベッツィーとは翌日映画に行く約束をしていたが、うっかり彼女の苗字を聞くのを忘れていた。その夜、トラヴィスは偶然パランタイン上院議員たちを乗せた。上院議員を絶賛するトラヴィスに、今の政治に言いたいことはないかと尋ねられ、政治のことはよくわからないと言いながら、このゴミ捨て場みたいな街を掃除して欲しいと言った。彼らを降ろし握手して別れた。空いたタクシーに突然、少女が急いで逃げてと乗り込んできた。

どんな映画?

アメリカ合衆国の映画監督、脚本家で知られるポール・シュレイダーの脚本をマーティン・スコセッシ監督が映画化。ロバート・デ・ニーロが主演し、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞しました。

軍隊上がりの若者トラヴィスは職探し
ちょうど不眠症なこともあり
夜間のタクシードライバーに
朝に仕事が明けても眠れず
ポルノ映画館に行く毎日。

ニューヨークの危険な場所もにも
客を選ばずタクシー走らせる
トラヴィスでしたが、
車の中から見る人々は
クズばっか
街の浄化が必要だと
なかなか危険思想の持ち主
くすぶりながら自分を変える
きっかけを待つトラヴィス

そんな中
次期大統領候補パランタイン上院議員の
選挙事務所のスタッフである
ベッツィーに一目惚れ
いきなり彼女の元に向かって
お茶に誘うという驚きの
行動力を発揮

ベッツィーもまんざらでもない様子でOK
でも一緒に会話しても噛み合わない
おまけにフツーにポルノ映画館に
連れて行き激怒されてしまいます。
そりゃそーだ
そこから全く振り向いて
くれなくなったベッツィー

トラヴィスはパランタイン上院議員の
暗殺を企てるのですが…

モヒカンにして、血まみれのトラヴィス。

トラヴィスが、鏡に向かって「You talkin’ to me?」(俺に何か?)とパランタイン上院議員のシークレットサービス対策を練習するシーンは名言として有名です。

この映画を子供の頃に観て 「アメリカってなんちゅー怖い国だ!」 と思ったもんです。 人を殺しても英雄になるなんてすごい話だなーと。 パランタイン襲撃が成功していれば暗殺者なのに、ポン引きや強盗を殺したら英雄になれる。まさに戦争そのものだなっと。

当時13歳だったジョディ・フォスター。後に「告発の行方」(1988年)と「羊たちの沈黙」(1991年)で2度のアカデミー賞主演女優賞を獲得しますが、この演技は絶賛されアカデミー賞助演女優賞にノミネートされました。

ポルノ映画館でトラヴィスが頼むのはクラウンコーラ。一応コカ・コーラ、ペプシに次ぐ世界第3位だが2位と3位の間は広いですが。 また、ベッツィーがトラヴィスに話す麻薬の売人の歌は、1971年に発売されたクリス・クリストファーソンのアルバム「The Silver Tongued Devil and I」の中の楽曲「The Pilgrim, Chapter 33」の事。クリス・クリストファーソンは俳優としても知られていて、「ビリー・ザ・キッド/21才の生涯」(1973年)屋「スター誕生」(1976年)などに出演されています。

スタッフ・キャスト

トラヴィスが好意を持つ女性ベッツィーを演じたのはアメリカ合衆国の女優・モデルのシビル・シェパード。10代の頃からモデルとして活躍し、1971年にピーター・ボグダノヴィッチ監督の「ラスト・ショー」でスクリーンデビュー。続いてボグダノヴィッチ監督の「デイジー・ミラー」(1974年)で、主人公のデイジー・ミラーを演じています。また、「バルカン超特急」のリメイク版「レディ・バニッシュ/暗号を歌う女」(1979年)ではヒロインを演じ、エミール・アルドリーノ監督のロマンティック・コメディ「ワン・モア・タイム」(1989年)では主人公の未亡人を演じています。2005年にテレビ映画で「マーサ・スチュワート 裁かれたカリスマ」で、カリスマ主婦でインサイダー疑惑事件で有名なマーサ・スチュワートを演じています。個人的には1985年のテレビドラマ「こちらブルームーン探偵社」での女探偵役が非常に好きで、相手役のブルース・ウィリスとの掛け合いも毎週楽しみでしたが、途中シビル・シェパードが実生活で妊娠してしまいグダグダに終わってしまったことが残念でしたネ。

スポーツとあだ名されるアイリスのヒモ、マシューを演じたのはアメリカ合衆国の俳優ハーヴェイ・カイテル。マーティン・スコセッシ監督に出会い、1967年に監督の長編デビュー作「ドアをノックするのは誰?」の主演で映画デビュー。同年にはジョン・ヒューストン監督、マーロン・ブランド、エリザベス・テイラー主演の「禁じられた情事の森」に出演。1973年にスコセッシ監督の「ミーン・ストリート」に主演しますが、この映画では同じく出演したロバート・デ・ニーロの方が注目される結果となり、翌年出演した「アリスの恋」(1975年)では暴力男を演じていますがそれ程注目されず。その後もロバート・アルトマン監督の西部劇「ビッグ・アメリカン」(1976年)、リドリー・スコット監督の「デュエリスト/決闘者」(1977年)、ニコラス・ローグ監督の「ジェラシー」(1980年)の刑事役、ジャック・ニコルソンが監督した「黄昏のチャイナタウン」(1990年)、リドリー・スコット監督の友情犯罪映画「テルマ&ルイーズ」(1991年)の刑事役などコンスタントに出演しますが特別大ブレイクすることなかったのですが、転機が訪れたのが1991年に出演したバリー・レヴィンソン監督の「バグジー」で、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされます。翌年クエンティン・タランティーノ監督の「レザボア・ドッグス」(1992年)で主演し、自身も製作に加わり当時無名のタランティーノ監督の長編デビュー作となっています。1993年に出演したジェーン・カンピオン監督のニュージーランド、オーストラリア合作の時代もの恋愛映画「ピアノ・レッスン」では、アカデミー賞主演女優賞を受賞したホリー・ハンターの相手役を演じています。初期の頃は暴力的なイカれた若者役や、その後は刑事役、犯罪者役が多かったのですが、中年期以降に恋愛ものから渋い役までマルチに活躍されていらっしゃいます。

まとめ

地獄行きにならない所が地獄行き

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