ベルモンドにしやがれ「勝手にしやがれ」

犯罪

ポスターの前って思わず
つぶやいちゃいますよね♪

[原題]A’bout de souffle
     breathless(英)
[製作年]1959 [製作国]フランス
[日本公開]1960
[監督・脚本・台詞]ジャン=リュック・ゴダール
[原案]フランソワ・トリュフォー
[製作]ジョルジュ・ド・ボールガール
[監修]クロード・シャブロル
[撮影]ラウール・クタール
[音楽]マルシャル・ソラル
[上映時間]90

主な登場人物

ミシェル・ポワカール/ラズロ・コバックス(ジャン=ポール・ベルモンド):
ハンフリー・ボガートにあこがれるチンピラ。自動車泥棒をして追いかけて来た警官を射殺後、本命彼女パトリシアのいるパリに向かうが。

パトリシア・フランキーニ(ジーン・セバーグ):
アメリカ人、ミシェルの恋人。小説家、ジャーナリストを目指しているらしいがどことなく軽佻浮薄。

その他の登場人物

パルベレスコ(ジャン=ピエール・メルヴィル):パトリシアが取材する作家
密告者(ジャン=リュック・ゴダール)
アントニオ・ベルッチ(フィリップ・ド・ブロカ):ミシェルの仲間
ヴィダル刑事(ダニエル・ブーランジェ):ミシェルを追う

あらすじ

街頭でくわえタバコで新聞を手にしているミシェルは女に目配せをし、さっと車を盗んだ。連れって行ってという女を振り切り車を走らせた。本命彼女パトリシアに金を渡しイタリアに逃亡しようと画策、フランスの田舎道を意気揚々と走る。車にあった拳銃を窓から発射させて浮かれまくるとバイクの警官に追われることに。脇にそれると車がエンコしたため追ってきた警官を射殺して走って逃げることに。ヒッチハイクしてパリまで到着。すぐに公衆電話で電話を掛けたりカフェに行ってパトリシアを探すが見つからない。女の家に行って金を借りようとするがあまり無いと言われそのまま出て、またパトリシアを探し回る。道路で新聞を売り歩いていたパトリシアを見つけたミシェルは一緒にローマに行こうと持ちかける。夜ならいいと言い、待ち合わせはこの場所でと別れたすぐあとパトリシアは男に駆け寄る。道路で人が跳ねられたのを尻目に新聞を見ると、ミシェルが殺害した警官の身元が判明したと記事が出ていた。旅行会社に行き仲間のトルマチョフの元を訪れ、金を受け取ろうとするがすでに横取りされていた。そこに刑事が訪れトルマチョフにミシェル・パワカール元ラズロ・コバックスのことを売れと言ってくる。そこに通りかかった女に知っているかと聞くと5分前に出ていったと答え刑事たちはすぐさまミシェルを追いかける。サングラスをかけ普通に歩いていたミシェルは「殴られる男」のポスターを見てボギーとつぶやく。ハンフリー・ボガートのポスターをサングラスを外して見つめるミシェル。その後パトリシアと落ち合い、夕食をごちそうしてという言葉にちょっと待ってと言って1人で店に入っていく。所持金は小銭だけのミシェルはトイレで客を襲う。二人で歩きながら今夜どう?とパトリシアを誘うミシェル。色々予定があると言ってはぐらかすパトリシア。別のオープンカーを走らせるミシェルはパトリシアに君なしでは生きて行けないと語りかける。取材の話があると車を降りるパトリシアに失せろクソ女と悪態をつくミシェル。店で記者と話すパトリシア。英語で取材の話はと尋ねると明日空港でとパルビレスコの会見記だと言って二人で席を立った。その後をつけていたミシェル。パトリシアと期初は腕を組んで車に乗り込むとキスをしていた。記者と別れてホテルに戻ると鍵が無く、部屋のベッドでミシェルがパンツ一枚で寝ていた。ベッドの上で寝ようと誘うミシェルに熊のぬいぐるみを持ったパトリシアはロミオとジュリエットにあこがれていると言う。ミシェルは怖がっていると。目をそらすまで見てると言うパトリシア。彼女がポスターを丸くしてミシェルを覗き込む。

どんな映画?

フランスヌーベルヴァーグの重要な映画の一つで、ジャン=リュック・ゴダールの長編デビュー作となります。また、先月お亡くなりになったジャン=ポール・ベルモンドを世界的に有名にし、トップスターに押し上げた映画としても非常に有名です。

いい加減なチンピラミシェルは
マルセイユからパリにいるアメリカ人の
本命彼女パトリシアに会いに車を盗んでGO!
途中バイクの警官に追われ射殺。

人を殺したことを特に気にすることもなく
女を渡り歩いては
やっぱパトリシアじゃん!
っとパリでパトリシアと再会。

ちょっとつれない感じのパトリシアは
夜なら会えるとミシェルをあしらいます。
一方殺された警官がデカデカと新聞に。
犯人を追うのは強面刑事のヴィダル。

ジャーナリストを目指すパトリシアは
記者とカフェで会い、彼から
ウィリアム・フォークナーの小説
「野生の棕櫚(しゅろ)」を受け取ります。
この小説はアメリカの南部を舞台に不倫、妊娠、堕胎を
題材にしており、記者は君がこんなになっては困ると
パトリシアに告げる。

パトリシアが部屋に戻るとベッドの中に
ミシェルが!
妊娠したとミシェルに伝えるパトリシアでしたが
ミシェルは用心しないからと真剣に考えて
くれません。
アイシテルと言いながら先が見えないミシェルと
小説家になりたいと言うパトリシア
どこまでも噛み合わない二人でしたが…

ハンフリー・ボガートのポスターの前でボギーとつぶやくミシェル

ストーリーの連続性を全く無視して、ショットをつなぎ合わせたジャンプカット技法の確率や、ハンディカメラによるロケ撮影。即興、高感度フィルムの利用により今までの映画の概念を塗り替えた映画となりました。犯罪映画にもかかわらず本人たちの意識が軽すぎる為、ポップでスタイリッシュにしてしまう矛盾。無意味なようなシーンの連続。ストーリー性の欠如にも関わらず、見終わったあと何となく面白かったなーと思わせる説得力。どれをとってもニューシネマの元祖と言える映画です。

映画の中で、ロバート・アルドリッチ監督の「地獄への秒読み」(1959年)のポスターが映り、ミシェルとパトリシアが入った映画館で上映されているのがバッド・ベティカー監督の西部劇「決斗ウエストバウンド」(1959年)です。ゴダール作品や、トリュフォー作品のでは度々映画の中に登場する映画も特徴の一つです。

ヒロインのジーン・セバーグがベリーショートにボーダーカットソーとロングプリーツスカート、トレンチコートをあわせたフレンチカジュアルなファッションも見どころの一つです。

スタッフ・キャスト

監督はヌーベルヴァーグの巨匠ジャン=リュック・ゴダール。1960年に公開された長編デビュー作「勝手にしやがれ」の成功によりによって時代の寵児となり、かねてよりパトリシア役と熱望していたアンナ・カリーナと結婚。その後アンナ・カリーナを主演にアルジェリア戦争を題材にした「小さな兵隊」(1960年)、コメディ映画「女は女である」(1961年)、スパイ映画「女と男のいる舗道」(1962年)を監督。その他のも、無名俳優ばかりを起用したファンタジー戦争映画「カラビニエ」(1963年)、同年にブリジッド・バルドーを主演にした「軽蔑」、半SF映画の「アルファヴィル」(1965年)など全く異なる作風の映画を次々に発表。1965年にはジャン=ポール・ベルモンドとアンナ・カリーナを主演の犯罪映画「気狂いピエロ」を監督し批評的にも商業的にも成功を収めます。アンナ・カリーナとの決別後は次第に商業ベースから離れ実験的な映画製作に没頭。1980年代後半から10年以上の歳月を費やしたライフワークと言える「ゴダールの映画史」を製作。文字通り生きる映画史と言える監督さんです。

主演のジャン=ポール・ベルモンドはフランスの国宝的俳優。今年の9月6日に88歳でお亡くなりになり、マクロン大統領や、共演し知己でもあるアラン・ドロンも弔事を述べられていました。アルジェリア出身の彫刻家ポール・ベルモンドの息子としてパリ郊外で出生。1959年に出演した「勝手にしやがれ」の主演によって世界的に知られるようになりスターとなったベルモンドはシリアスな役からコミカルな役まで様々な映画に出演。中でもフィリップ・ド・ブロカ監督のアクション映画「リオの男」では、スタントを使用せず自らアクションをこなし、その後のアクション俳優たちに大きな影響を与えました。ハリウッドからの出演依頼を蹴っ飛ばし、フランソワ・トリュフォーやジャン=ピエール・メルヴィル、ヴィットリオ・デ・シーカなどのヨーロッパの名だたる巨匠たちの作品に出演したのみならず、自らも製作し成功を収め、間違いなくフランスを代表する俳優さんでした。

作家のパルベレスコを演じたのはフランスの映画監督ジャン=ピエール・メルヴィル。フレンチノワール調の作品を多く監督し、「モラン神父」(1961年)や「いぬ」(1963年)ではジャン=ポール・ベルモンドを主演に起用しています。また、アラン・ドロンを主演にした「サムライ」(1967年)や「仁義」(1970年)の監督としても知られています。

刑事を演じたのはフランスの作家で脚本家のダニエル・ブーランジェ。1964年に脚本を担当した「リオの男」でアカデミー賞脚本賞にノミネートされ、1968年にはホラーオムニパス映画の「世にも怪奇な物語」でアラン・ドロンが主演した「影を殺した男」の脚本を担当しています。また、その強面で俳優としても活躍しフランソワ・トリュフォー監督の「ピアニストを撃て」(1960年)や「黒衣の花嫁」(1968年)に出演されています。

まとめ

最低って何のこと?で地獄行き

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