おっさんVSおっさん「ブラジルから来た少年」

SFサスペンス

禿げてるおじさんと禿げてないおじさんとではどっちが強そうに見えますかねぇ

[原題]The Boys from Brazil
[製作年]1978[製作国]イギリス・アメリカ
[日本公開]未(テレビ放映・ビデオ発売)
[監督]フランクリン・J・シャフナー
[原作]アイラ・レヴィン
[製作]ルー・グレード
[撮影]アンリ・ドカエ
[音楽]ジェリー・ゴールドスミス
[上映時間]124

主な登場人物

ヨーゼフ・メンゲレ(グレゴリー・ペック):
元ナチの医師。とある悪魔的な計画の為手段を選ばず遂行中。

エズラ・リーベルマン(ローレンス・オリヴィエ): 有名なナチスハンター。ハゲてる。

その他の登場人物

セイベルト大佐(ジェームズ・メイソン):元ナチ親衛隊。メンゲレの協力者。
エスター・リーベルマン(リリー・バルマー):リーバーマンの妹
ブルックナー教授(ブルーノ・ガンツ):遺伝子研究の教授
バリ・コーラー(スティーヴ・グッテンバーグ):リーベルマンに心酔する青年。
シドニー・ベイノン(デンホルム・エリオット):記者。リーベルマンに渋々協力。
デヴィッド・ベネット(ジョン・ルービンスタイン):コーラーの友人。リーベルマンと共に友人の死の真相を探る。

あらすじ

南米パラグアイ、リーベルマンの著書に心酔しているユダヤ系アメリカ人の青年が、ナチスの残党をみつけ撮影しオーストリア、ウィーンに住む老人リーベルマンに電話をかけた。ユダヤ人のリーベルマンはナチスの残党を追う活動を行っていたが、年のため活動も滞りがちで協力者も少なくなっていた。青年がみつけたのは、「死の天使」と恐れられ、ユダヤ人に人体実験を施した医師、メンゲレだった。青年はメンゲレのナチ残党の会合を盗聴し、録音していた。その内容は、2年半の間に65歳になる94人の男を殺すことだった。盗聴が感ずかれ、青年がリーベルマンに電話をしている途中、メンゲルたちに殺される。リーベルマンはただ一人殺された男の捜査に向かう。メンゲレの元に大佐が訪れ、計画の経過を報告、メンゲレの実験室は実験用の動物と、薬物を投与され瞳が青くなった現地人たちでいっぱいだった。ドイツに出向いたリーベルマンは殺された60代の男の家を訪ねると、孫のように幼く黒髪で青い瞳の男の子が出迎えた。

どんな映画?

南米パラグアイ、アメリカ人の青年がナチの戦犯を追って単独調査していました。

オーストリアウィーンに住むリーベルマンは、ホロコーストで生き残った残りの人生をナチスの残党狩りに捧げています。しかし、最近年を取り中々思うように活動できなくなっていました。
そこに南米の青年から情報提供の電話が入ります。
助言が欲しいという青年に危険だからアメリカに帰れて答えるリーベルマン。

青年はそのまま調査を続け、盗聴器を屋敷に仕掛けます。
そこに現れたのはナチのヒゲの医師メンゲレでした。彼が集めた同志たちに発表した計画は、2年半で世界中に散らばっている94人の男たちを殺害するというものでした。
その共通点は65歳になるというものでした。

恐るべき計画を耳にした青年は喜びながら就寝中のリーベルマンに電話をかけ、計画を話しますがメンゲレ達に殺害されてしまいます。

殺されてしまうアメリカ人青年を演じていたスティーヴ・グッテンバーグは1980年代になると「ポリス・アカデミー」シリーズやヒット作「スリーメン&ベビー」などのコメディ作品に出演し人気を博しましたが、この頃はここで終了です。

そして計画は実行され、次々と65歳の男性が殺害されていきます。
殺害された男の家を訪れたリーベルマンを出迎えたのは孫かと見まごう黒髪で青い目、色白のちょっと陰気臭く理屈っぽい少年でした。
そして死亡した男達の家を尋ねると全く同じ顔をした少年が…

ヒットラークローンの子供にヒットラーと同じ環境の生育歴を施し、ヒットラー再生を企てるメンゲレ。
それを阻止しようと直接対決をするおっさん二人。

問題のシーン

ヒットラーのクローン少年が、自ら撮影したメンゲレの遺体写真を現像してにやける。

順調にクローンが悪魔的に育っていく様は問題があるだろうと現在ではカットされています。1970年代当時、日本では劇場未公開でしたがその後テレビ放映され、その際にはラストシーンがそのまま放映されました。わたくしも深夜に見たバージョンではきっちり放映されていましたし、NHKのBSでもカットされず放映されていました。ただCSで放映された際にはきっちりとカットされています。

スタッフ・キャスト

ヨーゼフ・メンゲレは実在の人物。ナチス親衛隊で医師であったメンゲレはユダヤ人への人体実験や残虐行為により文字通り「死の天使」として恐れられていましたが、戦後逃亡しニュールンベルク裁判にもかけられずブラジルまで逃げおおせ、この映画の公開後1979年に事故死しています。
ローレンス・オリヴィエが演じていますナチハンターのエズラ・リーベルマンにもモデルがいて、

1967年に発表された小説「ローズマリーの赤ちゃん」の原作で有名なアイラ・レヴィンですが、1972年の「ステップフォードの妻たち」や、舞台劇の「デストラップ・死の罠」なども知られています。いずれも衝撃的な結末が魅力的な作品です。

監督はフランクリン・J・シャフナーは1968年の「猿の惑星」1970年にはジョージ・C・スコットを主演の「パットン大戦車軍団」でアカデミー賞作品賞、監督賞などを受賞しています。

ナチハンターを演じたローレンス・オリヴィエはイギリスを代表する名優。1976年のジョン・シュレシンジャーの「マラソンマン」元ナチ残党のサド医師を演じておりましたが、こちらでは正反対のナチハンターを演じております。

おっさんにはなっていますが身長190センチのグレゴリー・ペックとハゲてしまっていますが名優のローレンス・オリヴィエが組んず解れつの格闘シーンを演じているのを見ているだけで得した?気分になる名作です。

まとめ

クローン計画で地獄行き

コメント

タイトルとURLをコピーしました