配偶者の過去は気にしませんか?
気にしない方はかっこいいとは思いますが
ある程度年齢を重ねてからの結婚は
ちゃんと確認した方がいいと思いますね。
[原題]Vivement dimanche!
[製作年]1983[製作国]フランス
[日本公開]1985
[監督・脚本]フランソワ・トリュフォー
[脚本]シュザンヌ・シフマン/ジャン・オーレル
[原作]チャールズ・ウィリアムズ
「土曜日を逃げろ」
[撮影]ネストール・アルメンドロス
[音楽]ジョルジュ・ドルリュー
[上映時間]111
主な登場人物
バルバラ・ベッケル(ファニー・アルダン):
ジュリアンの秘書。バツイチ。市民劇団で女優をしている。
ジュリアン・ヴェルセル(ジャン=ルイ・トランティニャン):
バルバラの上司、不動産会社経営。
その他の登場人物
クロード・マスリエ(ジャン=ピエール・カルフォン):被害者の兄、司祭
マリー=クリスチーヌ・ヴェルセル(カロリーヌ・シオル):ジュリアンの妻
クレマン弁護士(フィリップ・ローデンバック):ジュリアンの友人
ルイゾン(ジャン=ルイ・リシャール): 赤い天使のオーナー
あらすじ
秘書として働いているバルバラ。上司ジュリアンの妻から、ジュリアン宛に電話が掛かってくるが、その日は猟に出かけ不在だった。妻はバルバラに銀行に行って預金をおろしニースに送金して欲しいと依頼して来る。権限がないと断ると妻を生意気だと怒り出し、出社して来たジュリアンに代わる。妻を怒らせたことに文句を言ってくるジュリアンにバルバラは反発、ジュリアンは来月で秘書を変えるとその場で募集の依頼をかけてしまう。そこに警察署長のサンテリと助手が訪れ、狩猟場で男が撃ち殺されたと話す。すぐにジュリアンは被害者がマスリエだと答える。彼の車があったからだと。バルバラは職探しだと早退して会社から出ていく。その夜ジュリアンが会社から出ようとすると電話がかかり、「人殺し罪を償え」と女からだった。自宅に帰ると再び電話がかかり、マスリエがジュリアンの妻の愛人だったから殺したのかと言う。ジュリアンは電話の主に心当たりがなく、録音を聞き直していた。バルバラは素人劇団の女優をしており練習に参加していた。その夜帰宅したジュリアンの妻マリー=クリスチーヌに録音を聞かせると、あっさり浮気を告白する。離婚しようと言うが妻は応じようとしない。そこに警察がジュリアンを連行し、マスリエ殺害の容疑がかかってしまう。バルバラは、劇団で映画館エデンの館主マスリエが殺され、容疑者としてジュリアンが逮捕されたと知らされる。弁護士に助けてもらったジュリアンは帰宅する。舞台の影からバルバラが引っ張られ、ジュリアンが今夜ニースに行くので留守中事務所を頼むと告げる。バルバラは衣装のまま、ジュリアンと事務所に向かう。金庫から金と銃を取り、バルバラに帰宅したら妻が殺されていたと話し、ニースで妻の過去を探ると言う。疲労の為寝入ってしまったジュリアンを残し、銃は本棚に残し財布を取ってバルバラは、雨の中車を走らせた。憲兵詰所に着いたバルバラは車を止めタクシーで妻が経営していた美容院を目指した。しかしその住所に到着すると、そこはクラブ「赤い天使」だった。運転者はルイゾンの店なので立ち入りたくないと話スノで、バルバラは次に、妻が滞在していたホテルに行って欲しいと頼む。そのホテルでジュリアンの妻を知り合いだと答えると、彼女はいつも813号室に泊まっているので隣の部屋を取る。バルバラは、自室に入るふりをして清掃中の妻の部屋にこっそり入る。
どんな映画?
フランスヌーヴェルヴァーグの巨匠フランソワ・トリュフォー 監督の遺作。ファニー・アルダンとジャン=ルイ・ロランティニャン主演のサスペンスコメディ映画となっております。
不動産会社で秘書として働くバツイチのバルバラ
今日も社長の奥さんから電話がかかる
ムカつくのであしらっていると
戻ってきた社長のジュリアンに責められおまけにクビ
すると警察がやってきて ジュリアンと
同時刻に狩に来ていたマスリエが殺されたと言ってくる。
その後会社に謎の女から電話
「人殺し!」
おまけにその女はジュリアンの妻がマスリエと
浮気していたと垂れ込み。
帰ってきた妻に問いただすと
あっさり肯定。
再びジュリアンはマスリエ殺害の容疑者として
警察に連行
友人の弁護士を呼び出して保釈されますが
家に戻ってみると
妻が死んでる!!!
ジュリアンはバルバラに自分は妻が
よく行っていたニースに向かうので
事務所を頼むと言ってきます。
しかし バルバラは眠りこけたジュリアンを置いて
一人ニースに向かうのでした。
電話の女の正体がわかり二人で指をパチリ!
アメリカのハードボイルド・サスペンス小説家のチャールズ・ウィリアムズの小説を映画化。 フランソワ・トリュフォー 監督がファニー・アルダンの為に製作しただけあって、ファニー・アルダンが大活躍します。プロットは想いを寄せる上司の妻が殺害され、上司に代わって秘書が事件の謎を追うという、コーネル・ウールリッチの「幻の女」に近いと思われます。犯人もね。 ただそこがトリュフォー 監督。ファニー・アルダンをもっとアクティブに活躍させるし、大柄で殴られてもへこたれない肉体的強さと、エッフェル塔の置物で殴り返す戦闘力。意志のはっきりしたような顔立ちから窺えるメンタルの強さを、この映画で存分に発揮されています。
劇中ファニー・アルダンが電話で映画館に「突撃」は恋愛映画ですか?と出てきますが、「突撃」は1957年のアメリカ映画で、監督はスタンリー・キューブリック、主演はカーク・ダグラス、第一次世界大戦の戦争映画となっております。
連続殺人事件ですが、軽快でテンポも良くコメディタッチで展開します。 また、監督の足フェチ趣味が随所に窺えます。
スタッフ・キャスト
監督のフランソワ・トリュフォー は、フランスヌーヴェルヴァーグを代表する監督の一人。生涯で25本の映画を遺されています。中でも、アントワーヌシリーズの初めである長編デビュー作の「大人は判ってくれない」(1959年)、カリスマシンガーのシャルル・アズナヴールを主演に「ピアニストを撃て」(1960年)、ジャンヌ・モローを主演に不思議な三角関係を描いた「突然炎のごとく」(1962年)、若くして亡くなったカトリーヌ・ドヌーヴの姉フランソワーズ・ドルレアックを起用した「柔らかい肌」(1964年)、レイ・ブラッドペリのSF小説を映画化した「華氏451」(1966年)、コーネル・ウールリッチの小説をジャンヌ・モロー主演で「黒衣の花嫁」(1968年)、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の「暗くなるまでこの恋を」(1969年)、犯罪コメディ映画の「私のように美しい娘」(1972年)、映画の裏幕を描いた「アメリカの夜」(1973年)、イザベル・アジャーニの美しさを世に知らしめた「アデルの恋の物語」(1975年)、足フェチ日記の「恋愛日記」(1977年)、トリュフォー最大のヒットとなったカトリーヌ・ドヌーヴ主演の「終電車」(1980年)、ファニー・アルダン主演の「隣の女」(1981年)、その後遺作となったのが「日曜日が待ち遠しい!」(1983年)でした。
にわか素人探偵バルバラを演じたのはフランスの女優、ファニー・アルダン。1981年にクロード・ルルーシュ監督の「愛と哀しみのボレロ」に、義理の息子とできてしまう若い母親役で出演。同年にフランソワ・トリュフォー 監督に抜擢され「隣の女」(1981年)に主演。「隣の女」の出演で注目され、トリュフォーの次作「日曜日が待ち遠おしい!」(1983年)にも主演しました。この出演がきっかけにトリュフォー と公私共にパートナーに。娘さんも生まれましたが、「日曜日が待ち遠しい!」の撮影後にトリュフォー監督が52歳で死去。1984年にフォルカー・シュレンドルフ監督のフランス・西ドイツ映画「スワンの恋」でジェレミー・アイアンズと共演。その後もコンスタントに映画に出演。2002年にはフランソワ・オゾン監督の「8人の女たち」に出演。当時のフランスを代表する女優の一人として出演しています。また同年、マリア・カラス生誕80周年記念に制作された「永遠のマリア・カラス」で、晩年のマリア・カラスを熱演。この映画ではジェレミー・アイアンズと共演しています。その後も多くの映画に出演し、舞台でも活躍されています。
まとめ
妻の正体で地獄行き
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