眼力対決「恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチ」

SFサスペンス

じっと見つめられると
すかさず目を逸らすタイプです。

[原題]The Medusa Touch
[製作年]1978[製作国]イギリス・フランス
[日本公開]未公開(TV放映)
[監督・製作]ジャック・ゴールド
[脚本]ジョン・ブライリー
[原作]ピーター・ヴァン・グリーナウェイ
[製作]アン・V・コーツ
[製作総指揮]アーノン・ミルチャン
[音楽]マイケル・J・ルイス
[上映時間]105

主な登場人物

ジョン・モーラー(リチャード・バートン):
元弁護士の作家。精神科の主治医ゾンフェルド医師に自分は、念じることによって人を殺すことができると告白する。

ゾンフェルド医師(リー・レミック):
精神科医、モーラーの主治医。モーラーの告白を作家の妄想だと思っていた。

その他の登場人物

ブリュネル警部(リノ・ヴァンチュラ):モーラーの捜査に当たるフランス人
パトリシア(マリー=クリスティーヌ・バロー):モーラーの妻
エドワード・パリッシュ(ジェレミー・ブレット):妻の浮気相手
アトロポス(マイケル・ホーダーン):占い師
ダフ巡査部長(マイケル・バーン):ブリュネルの相棒
モールトン編集長(デレク・ジャコビ):モーラーの担当
警視副総監(ハリー・アンドリュース)
ジョンソン医師(ゴードン・ジャクソン):モーラーの担当医
クイントン弁護士(アラン・バデル):モーラーの元同僚

あらすじ

ロンドンで作家であるジョン・モーラーが何者かによって頭をめちゃくちゃに殴打され、殺害された。一方、旅客機がビルに突っ込み多数の死傷者がでたという。作家の事件を捜査するめ、パリから派遣されていたブリュネル警部が担当することになった。現場検証にはブリュネル警部とダフ警部が当たり、ブリュネル警部は第一発見者の管理人に感じ悪く尋問した。ブニュエル警部がモーラーの小説を読んでいると遺体が動いたような気がした。慌ててモーラーの遺体に近づくとモーラーは息を吹き返してた。すぐに病院に運び込んだがモーラーは昏睡状態で会話の出来る状態ではなかった。ブリュネル警部はダフ警部とともに、モーラーの精神科の主治医であるゾンフェルド医師に会いに彼女の診療所に向かった。ゾンフェルド医師に会ったブリュネル警部は、彼女が女性だったことに少し驚いた。警部は医師にモーラーが襲われて重体に陥っていることを話すと、医師は驚きを隠せなかった。続けて医師はモーラーは自分の患者で、彼を恨んでいるような人間はいないと話し、見ず知らずの人物の犯行かもしれないと告げる。しかし、ブリュネル警部は現場に残された、ブランデーとウイスキーの入ったコップから直前までモーラーが誰かと一緒だったことを推測していた。ゾンフェルド医師はモーラーの治療の話を始めた。モーラーは自分自身が人類に対する災いの根源だと話す。ゾンフェルド医師は誇大妄想だと感じていたが、モーラーは自分の出自から現在までの話を語りはじめた。モーラーは、少年時代アイルランド出身の狂信的なキリスト教徒のメイドを疎ましく思っていたい。毎晩恐怖を植え付けられるような話しをするメイドにモーラーは、悪魔にこの女を焼き殺してくれと願った。すると翌日メイドは死んだと言う。

どんな映画?

この映画は、イギリスの小説家ピーター・ヴァン・グリーナウェイ原作のスリラー小説「メドゥーサ・タッチ」を、イギリスのジャック・ゴールドが監督、リチャード・バートンが主演、リー・レミック、リノ・ヴァンチェラが共演で、1978年に映画化されたものです。サイコキネシス(念力)を扱ったホラー映画となっております。

ロンドンで作家のモーラーが
自宅で何者かにメッタ打ちにされ

死亡

したかと思われましたが
なんと生きており
急いで病院に搬送されますが
昏睡状態が続いています。

モーラーの捜査を担当したのは
パリから派遣された
ブリュネル警部とダフ
警部はモーラーの主治医で
精神科医のゾンフェルド医師に
会いに行くことに

クリニックに行ってみると
出てきたのは美人!
ブリュネル警部はゾンフェルドが
女性で少し驚きます。

気を取り直して警部は
ゾンフェルド医師にモーラーの
治療について聞き取りをします。
ゾンフェルド医師は
モーラーが自分の過去の話を
していたと言います。

子供の頃からモーラーは
自分が念じると
人々が死んでいくと
自分こそが災いの元だと!

何言ってんだ?
とゾンフェルド医師は
モーラーの告白を妄想だと
感じていたと言うのですが…

モーラーの眼力で飛行機も制御不能に!?

モーラーの妻を演じたのは、フランスの女優マリー=クリスティーヌ・バロー。バローは、1975年にフランスで大ヒットした人妻恋愛映画「さよならの微笑」に主演した事で知られている女優さんで、フランスの映画監督ロジェ・ヴァディムの最後の妻でもあります。

この映画のラストに登場する大聖堂は、イングランド西部の都市ブリストルにあるブリストル大聖堂が使用されています。大聖堂の崩壊シーンなどの特殊効果は「エイリアン」(1979年)のSFXを担当したブライアン・ジョンソンが担当しております。
にもかかわらず公開当時の評価は辛く、サイコキネシスを扱っていることから、ブライアン・デ・パルマ監督の「キャリー」(1976年)の二番煎じ的な扱いを受けました。個人的には「キャリー」よりも、リー・レミックの眼力ドアップシーンが、まるっきり「オーメン」(1976年)だなーと感じます。 そこら辺を差し引いても、モーラーを演じたリチャード・バートンの眼力と存在感が印象的な映画です。

スタッフ・キャスト

脚本は、1982年の伝記映画「ガンジー」の脚本で知られるアメリカ合衆国の脚本家ジョン・ブライリー。1963年に「未知空間の恐怖/光る眼」(1960年)の続編「続・光る眼/宇宙空間の恐怖」の脚本に関わります。その後、日本では劇場未公開ですがクリストファー・マイルズ監督、スザンナ・ヨーク主演のラブコメディ「ラッキー・タッチは恋の戦略」(1975年)の脚本を担当しています。1982年にリチャード・アッテンボロー監督の「ガンジー」で、脚本を担当し第55回アカデミー賞で脚本賞を獲得しています。また、1987年にも再びリチャード・アッテンボロー監督の人種問題映画「遠い夜明け」でも脚本を担当しています。

パリから派遣されたブリュネル警部を演じたのは、イタリア生まれフランス育ちの俳優リノ・ヴァンチェラ。レスリング選手からプロレスラーに転身。怪我によりレスラーを引退後に俳優に転身。1954年のジャック・ベッケル監督、ジャン・ギャバン主演のギャング映画「現金に手を出すな」に出演し、この映画が本格的な映画デビュー作となりました。ちなみにこの映画まだブレイク前のジャンヌ・モローも出演されています。また、1958年のルイ・マル監督、ジャンヌ・モロー主演の「死刑台のエレベーター」では、刑事役で出演しております。さらに同年再びジャック・ベッケル監督、ジェラール・フィリップ主演の画家モディリアーニの伝記映画「モンパルナスの灯」(1958年)では、画商の役で出演されています。また、同年にとうとう主演で「情報(ネタ)は俺がもらった」(1958年)に出演されました。その後も、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督の「自殺への契約書」(1959年)では、元プロレスラー役で出演、アンリ・ヴェルヌイユ監督の「太陽の下の10万ドル」(1964年)ではジャン=ポール・ベルモンドと共演、ジャン=ピエール・メルヴィル監督の犯罪映画「ギャング」(1966年)で主演しています。その後、ロベール・アンリコ監督の「冒険者たち」(1967年)にアラン・ドロンと共演し、アラン・ドロンを差し置いてヒロインのジョアンナ・シムカスに好かれるという美味しい役でした。1969年にはジャン=ピエール・メルヴィル監督の「影の軍隊」や、アンリ・ヴェルヌイユ監督の「シシリアン」などのフィルム・ノワールに出演しています。1971年にロベール・アンリコ監督の「ラムの大通り」で、ブリジット・バルドーと共演しています。また、クロード・ルルーシュ監督の「男と女の詩」(1973年)に出演、1987年に68歳でお亡くなりになられるまで多くの映画に出演されていました。

まとめ

眼力パワーで地獄行き

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