黄金バットに変身「オペラの怪人」

怪奇

電話だけで話していて、実際会ってみるとがっかりされることがあります。
どうでもいいですか顔に出さないでほしいです。

[原題]The Phantom of the Opera(La Fanto)
[製作年]1925[製作国]アメリカ
[日本公開]1925
[監督]ルパート・ジュリアン
[原作]ガストン・ルルー
[上映時間]107

主な登場人物

ファントム(ロン・チェイニー):
エリック
壁から聞こえる声の正体。実はオペラ座の地下に棲みつく仮面の男。

クリスティーヌ(メアリー・フィルビン):
謎の声に導かれオペラ座のプリマドンナに。謎の声を崇拝するが、しっかりラウル子爵という彼氏がいる。

その他の登場人物

ラウル子爵(ノーマン・ケリー):クリスティーヌの彼氏

あらすじ

パリ、オペラ座の地下にある中世の拷問室。そこにはオペラ座の怪人が潜んでいると噂されていた。ある日主演の女性の元に脅迫状が届いたと言ってきた。彼女が突然病気にかかり代わりに選ばれたのが若手のクリスティーヌだった。彼女の舞台は大成功に終わり、クリスティーヌが楽屋にいると壁の奥から声がする。その声に導かれ歌唱力を磨いたクリスティーヌはめきめき頭角を現すが、次第にオペラ座では謎の事件が起こり始めるのだった。

どんな映画?

1904年にフランスの作家ガストン・ルルーが発表した小説ですが、こちらの1925年の映画は2作目の映画化になります。
現在までにも多くの映画化、テレビ化、舞台化されていますが、1925年版はほぼホラーですが傑作です。

この映画はサイレント映画です。
モノクロ作品ですが、一部二原色テクニカラーで撮影しています。その映像美は当時の観客を驚かせたそうです。
日本では2色カラーでは上映されていないようですが、日本公開はなんと大正14年!淀川長治先生はリアルタイムで観てすごいと思ったそうです。
こんな映画を実際観られるなんてホントにうらやましいです。

怪人がオペラハウスの巨大シャンデリアを落とし、観客がパニックを起こすシーンや、仮装パーティーのシーンはエキストラの多さと装飾の美しさで圧巻です。

エリックは何故か仮装パーティーで黄金バットに仮装します。

このヒロインのクリスティーヌは怪人のやらないでねとか、言わないでねという約束をことごとく破ります。プリマドンナにしてもらったのに平気で恩を仇で返します。醜いとわかったらこの仕打ちです。女ってそんなもんです。ホントに怖い話ですね。

ホゲー

オペラ座の地下は怪人によりクリスティーヌ好みの家具や衣装がそろえられていますが、他人が侵入できないよう色々仕掛けがあります。
地下水道を潜るのに水遁の術を使用します。

この映画のオペラ座のセットは1943年版でも使用され、今もユニバーサルスタジオに残る世界最古の映画セットと言われています。

スタッフ・キャスト

特殊メーキャップでその不気味な怪人を演じたのは「千の顔を持つ男」と呼ばれたロン・チェイニー。息子のロン・チェイニー・Jrも怪奇俳優として多くの作品に出演しました。

現代では精神病を扱ったり、ある病気のことが表現されていたりと内容的に問題があると思いますが、
ただ当時として最高のセットと撮影技術は目を見張るものがあります。おすすめの一本です。

映像化にはもってこいの作品であるため、こちらの映画は2番目の映画化です。
1度目はドイツ映画で1916年、3度目は1943年のクロード・レイズが怪人役でテクニカラーで製作されこちらがかなり有名です。
4度目は1962年のイギリス映画。

2004年のジョエル・シュマッカー監督による「オペラ座の怪人」
CGや、高価なシャンデリアを落下させる一発撮りの冒頭部分は必見。

まとめ

素顔見られて地獄行き

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