大抵原作の方が面白かったりするのですが
アニメの方がいい場合もありますネ〜
[原題]Psycho II
[製作年]1983[製作国]アメリカ
[日本公開]1983
[監督]リチャード・フランクリン
[原作]ロバート・ブロック
(キャラクター創作者として)
[製作]ヒルトン・A・グリーン
[脚本]トム・ホランド
[撮影]ディーン・カンディ
[音楽]ジェリー・ゴールドスミス
[上映時間]113
主な登場人物
ノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス):
かつての殺人犯。精神病院に収容されていたが保釈となり一般社会に戻ることに。
メアリー・サミュエルズ(メグ・ティリー ):
ノーマンの同僚、実はかつてノーマンによって殺害されたマリオンの姉ライラの娘。
その他の登場人物
ライラ・ルーミス(ヴェラ・マイルズ):被害者の姉
ビル・レイモンド博士(ロバート・ロッジア):ノーマンの主治医
ウォーレン(デニス・フランツ):トゥウミーモーテルの現在の管理人
ジョン・ハント保安官(ヒュー・ギリン)
少年時代のノーマン(オズ・パーキンス)
あらすじ
あの凄惨な事件から22年後。かつて殺人を犯したノーマン・ベイツが釈放されることになった。しかし被害者の姉であるライラは納得がいかなかった。再び自宅に戻ってきたが、誰も住んでいなかったはずの屋敷に人の気配を感じたり、いたるところに母親が書いたと思われるメモが置かれていた。ノーマンは社会復帰のためスプール夫人の推薦でコーヒーショップで働くことになった。長らくそこで知り合った若い娘メアリーを自宅に呼び早速泊める。現在モーテルを管理しているのは薬物中毒のウォーレンだったが、彼は追い出されると思い執拗にノーマンに絡んでいた。一方メアリーはしばらくノーマンの家に住むことになったが、シャワーを誰かに覗かれるような気配を感じ、のぞき穴を見つける。ウォーレンはモーテルで何者かに刃物で襲われ行方不明になっていた。屋敷の地下に勝手にもぐりこんだカップルは刃物を持った人物に襲われ女は男を置いて逃げ、男は刃物で惨殺される。その後ノーマンの元に警官が訪れ、メアリーを含め警官と地下を見に行くが何もなかった。保安官からメアリーが一緒に住んでいると聞かされたライラ。実はメアリーはライラの娘で再びノーマンを病院送りにしようと、母親がいるように偽装していたのだ。だがメアリーは次第にノーマンに惹かれていた。トイレから血が噴き出し自分が男を殺してシャツを捨てたのではと困惑するノーマンにせっせと片づけをするメアリー。彼女はバスルームで何者かに覗かれている気配を感じバックから銃を取り出し後ろの部屋に回る。そこからバスルームを覗き込むと誰かと目が合ってハッとするのだが。
どんな映画?
この映画は、1960年にヒッチコックが監督したサイコ・サスペンス映画の金字塔「サイコ」から20年余り後に製作された続編になります。
オープニングは
マリオンがナイフで惨殺されるシャワーシーン❤️
「サイコ」(1960年)の名シーンで映画が開始されます。
映し出されるベイツ・モーテルは
22年の歳月が流れていました。
精神病院に収容されていたマリオンなどを殺害したノーマン・ベイツは正常に回復したとして保釈が認められました。
それにモーレツに反対するのが
すっかりおばはんになった
マリオンの姉ライラでした。
ノーマンは相変わらずの若見えぶりを発揮しております。
再びかつて母親と暮らしていた屋敷に戻ったノーマン。
屋敷はすっかり荒れていましたが
電話の下に母親が書いたようなメモが?!
母親の幻聴に怯えるノーマン。
気分を入れ替え社会復帰すべくコーヒーショップで働くことに。
そこにはショートカットの若い娘
メアリーがいました。
同僚のメアリーは彼氏と揉めているようで
それを見たノーマンが自分の持っているモーテルに泊めてあげるというのです。
当然事故物件のベイツ・モーテルです❤️
若いお嬢さんは22年前の事件を知らないと思われ、実際メアリー役のメグ・ティリーは「サイコ」(1960年)を観ておらず、アンソニー・パーキンスの存在も知らなかったそうです。
しかしベイツ・モーテルを管理していたのは薬中で今では文字通りのモーテルと化していました。
結局事件の事を知りつつも屋敷に泊まることになったメアリー。
その日からメアリーはノーマンの家に泊まることに。
ですがメアリーがシャワーを浴びていると
のぞかれてるやんけ!!!
再びナイフを持った殺人鬼の影が!!?
「サイコ」の続編として原作者のロバート・ブロックによって1982年に発表された「サイコ2」(Psycho II)でしたが、ハリウッドを皮肉った内容だったため映画版では却下。内容を大幅に変えて製作されました。結果的には中々の中ヒット。続編として肯定的に迎えられました。
アンソニー・パーキンス、ヴェラ・マイルズなど前作と同じキャスティングが組まれています。原作の「サイコ2」ではマリオンの彼氏で彼女が殺された後姉のライラとベイツ・モーテルに探しに行くサムは、その後ライラと結婚していますがこの映画では死んだことになっており登場しません。原作でも殺されるヴェラ・マイルズですがこの映画でももっとひどい形で殺されて面目躍如です♪
この映画のヒットを受け1986年にはなんと主演のアンソニー・パーキンス自身が監督・主演で製作。が大コケ。シリーズの中で最低の興行収入と評価になってしまいましたとさ。
スタッフ・キャスト
監督はオーストラリア出身のリチャード・フランクリンが担当しております。幼少の頃に「サイコ」を観てからのヒッチコキアンだそう。1978年に母国オーストラリアで今でもカルト的な人気があり、2014年にリメイク版が出た伝説の一発ホラー映画「パトリック」を監督。その後アメリカに渡り「サイコ2」を監督しますが、再びオーストラリアに戻りドラマ作品を制作しますが2007年に58歳の若さで亡くなっています。
脚本を担当したトム・ホランドはアメリカ出身の脚本家・映画監督。1982年にカナダで1955年の「暴力教室」をよりバイオレンスにした「処刑教室」の脚本を担当。1985年にはこちらもカルト的人気を誇るヴァンパイア・ホラー映画「フライトナイト」を監督・脚本。口裂けヴァンパイアはインパクト大でした。また人形ホラーの金字塔「チャイルド・プレイ」(1988年)を世界的に大ヒットさせています。
20年ぶりにノーマン・ベイツを演じたアンソニー・パーキンス。ちなみに1970年にテレビ映画で「サイコXX」という邦題が付けられた作品に出演していますが、ヒッチコック監督の「サイコ」とは全く関係ありません。前作「サイコ」(1960年)の頃から実しやかに囁かれていた同性愛の噂に悩まされたりと真意の程は定かではありませんが、映画「ヒッチコック」(2012年)の中でもアンソニー・パーキンスを演じたジェームズ・ダーシーが噂に悩まされていると語っていますが、ヒッチコックの好きな作品と問われて「ロープ」(1948年)や「見知らぬ乗客」(1951年)などどれも同性愛を想起させるものだったなど映画の中で皮肉られています。ケーリー・グラントもそうでしたが、いい歳をして結婚して無かったりするとこーゆー噂を流されるものですが、1978年に41歳で25歳のベリー・ベレンソンと結婚。ベリー・ベレンソンは世界的に有名なデザイナー、エルザ・スキャバレッリの孫でモデル・女優として活躍していましたが2011年のアメリカ同時多発テロで亡くなられています。彼女との間に2人の息子さんがおり、長男のオズ・パーキンスがノーマン・ベイツの子供時代の役として映画初登場しています。
メアリーを演じたメグ・ティリーは中国系やネイティヴ・アメリカンの血を引くアメリカ人女優。何とも言えないオリエンタルで透明感のある女優さんでやや好き嫌いが分かれるかもしれませんが1985年に出演した「アグネス」では修道女の演技が高く評価されゴールデングローブ賞助演女優賞を獲得しています。その後も「マスカレード/甘い罠」(1987年)、「白い記憶の女」(1988年)、「黄昏のチャイナタウン」(1990年)などのサスペンス映画に出演しております。最近は作家活動でも知られています。
まとめ
無視された原作が地獄行き
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