シャチの復讐「オルカ」

パニック

シャチはアザラシをぶん投げて狩りの練習をするらしいです。

[原題]Orca
[製作年]1977[製作国]アメリカ・イタリア
[日本公開]1977
[監督]マイケル・アンダーソン
[脚本・原案・製作]ルチアーノ・ヴィンチェンツォーニ
[脚本]セルジオ・ドナティ
[製作総指揮]ディノ・デ・ラウレンティス
[撮影]テッド・ムーア
[音楽]エンニオ・モリコーネ
[上映時間]92

主な登場人物

ノーラン(リチャード・ハリス):
カナダのニューファンドランド島の漁師。シャチを捕獲し水族館に販売していた。

レイチェル(シャーロット・ランプリング):
海洋学者。シャチ研究の専門家。研究のためノーランに近づくが。

その他の登場人物

ウミラク(ウィル・サンプソン): ネイティブ
アニー(ボー・デレク): 船員、ポールの恋人
ケン(ロバート・キャラダイン): レイチェルの助手
ノバック(キーナン・ウィン): 船員、シャチに食われる
スウェイン(スコット・ウォーカー): 船員組合の責任者
ポール(ピーター・フートン): 船員

あらすじ

海洋学者のレイチェルはダイビング中、サメに気づきボートに引き上げようとする。そこに船を出し、水族館に売りつけるホオジロザメの捕獲チームのノーランはボートのキャロラインを船に乗せるが、ボートを運転していたケンが乗りそこね、誤ってサメのいる海に落ちてしまう。ケンがサメに食いつかれそうになった瞬間、横からシャチがやって来てサメに食いついた。学者のレイチェルは地球上で最も強力な生き物はシャチでラテン名を「オルカ・オルシナス」、死を招く者を意味するという。子供を想う親心は人間より強いと思われるほどで復讐心も人間に負けていないと講義する。知能は高いと思われ、シャチ同士で声とエコーによって伝達し合い音波によってかなりの情報源が世界中に伝わるという。カナダのニューファンドランド島に滞在していたレイチェルはノーランと知り合い、しばらくこの地に留まることにした。彼は生徒たちも聞かないような講義を熱心にレイチェルに聞いてきた。しかしノーランの目的は捕獲と殺傷だった。レイチェルはノーランにシャチを捕まえるのはやめて欲しいお願いするがノーランは聞き入れなかった。いよいよシャチの捕獲に乗り出したノーランチーム。麻酔の準備をしていたアニーはシャチは一夫一婦制で家族の絆が強いと話し、シャチの生け捕りには乗り気でなかった。ノーランはワイヤーの着いた麻酔銃をシャチ目掛けて撃ち込むが、誤ってメスを撃ってしまう。メスは自殺行為ともいえる船に体当たりをするが、そのまま甲板に引き上げる。しかし妊娠していたようで、吊り上げた拍子に胎児が出てきてしまう。ノーランはホースでその胎児を海に捨ててしまう。それをオスのシャチが鋭い眼光でじっと見つめていた。

どんな映画?

70年代に量産された動物パニック映画の一つとされ、低予算で作られたスティーヴン・スピルバーグの「ジョーズ」(1975年)に対して、1200万ドルの制作費、1年2ヶ月を費やした大作となっております。

カナダで海洋生物を捕獲して水族館に
おろしているアイルランド系カナダ人のノーラン船長。
彼に近づいてきたのはシャチの研究をしている美人海洋学者のレイチェルでした。

賢く家族想いのシャチ。
彼女はノーランにシャチを捕獲するのはやめて欲しいと懇願しますが
ノーランは聞く耳を持ちません。

そんな中
シャチを捕獲しようと船を出しますが
誤ってメスのシャチに銛を打ち込んでしまいます。
引き上げられたシャチは妊娠中で
胎児が落ちてしまします。
ノーランはそれを海に破棄。

妻と子供を奪われたオスのシャチは
じっと人間たちを見つめています。
そしてシャチの襲撃が始まり
シャチ対人間の対決
果たして勝者は?

殺されたシャチを仲間たちが岸に押し出します。

撮影には実際にマリンランドで訓練されたシャチを使用しましたが一部はゴム製のものも使用されそのリアルさは本物と混同されるほどだったそうです。

シャチによるショッキングシーンなど動物パニック映画としては見どころもある映画ですが、やっぱり悪者は人間だな~と考えちゃいます。

今年の7月にお亡くなりになられた映画音楽界の巨匠エンニオ・モリコーネのスコアが光ります。

スタッフ・キャスト

監督は1956に「八十日間世界一周」を監督したことでイギリス出身のマイケル・アンダーソン。また同年の1956年にイギリスでディストピア映画で有名な「1984」を監督、1966年にスパイ映画「さらばベルリンの灯」、1976に「2300年未来への旅」を監督し、サスペンスからSF作品まで幅広い活躍をされていました。

イタリア出身の大物映画プロデューサー、ディノ・デ・ラウレンティスはカルロ・ポンティと並ぶ業界最高峰の人物。イタリアを代表する映画監督フェデリコ・フェリーニ監督の「道」(1954年)や「カビリアの夜」(1957年)や、ルキノ・ヴィスコンティ監督の「異邦人」(1967年)、ロジェ・ヴァディム監督の「バーバレラ」(1968年)、ジョンギラーミン監督の「キングコング」 (1976年)などを製作。1949年にプロデュースした「にがい米」に出演したシルヴァーナ・マンガーノと結婚。四人の子供のお子さんがおり娘のラファエラ・デ・ラウレンティスはアーノルド・シュワルツェネッガー主演の「コナン・ザ・グレート」シリーズなどをプロデュースされています。

原案・脚本のルチアーノ・ヴィンチェンツォーニはピエトロ・ジェルミ監督の1956年「鉄道員」、1964年「誘惑されて棄てられて」、1966年「蜜がいっぱい」などの作品を担当。またセルジオ・レオーネ監督の1965年「夕陽のガンマン」シリーズ、1971年の「夕陽のギャングたち」など多くのイタリア映画の脚本・原案を手がけ、近年では2000年のジョゼッペ・トルナトーレ監督の「マレーナ」担当しております。

ノーランに助言を与えるネイティブカナディアン役で登場したウィル・サンプソンはアメリカ、オクラホマ州出身の俳優。1975年「カッコーの巣の上で」のネイティブ・アメリカン役で非常に有名です。

若い娘アニー役のボー・デレクは1979年の「テン」で10点満点の美女を演じ注目されました。俳優、監督のジョン・デレクの妻で、彼の監督する1981「類猿人ターザン」1984「ボレロ/愛欲の日々」1990「ゴースト・ラブ」でラジー賞の常連になってしまいました。

まとめ

動物なめんなよで地獄行き

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