彼女が水着に着替えたら「スイミング・プール」

ミステリー

水着って何着持ってますか?
ちなみに、わたくしは1枚も持っていません。

[原題]Swimming Pool
[製作年]2003 [製作国]フランス・イギリス
[日本公開]2004
[監督・脚本]フランソワ・オゾン
[製作]オリヴィエ・デルポス/マルク・ミソニエ
[撮影]ヨリック・ルソー
[音楽]フィリップ・ロンビ
[上映時間]102

主な登場人物

サラ・モートン(シャーロット・ランプリング):
「ドーウェル警部」シリーズで有名な女流ミステリー作家。最近低調気味。気分転換も兼ねて編集長の別荘で過ごすことに。

ジュリー(リュディヴィーヌ・サニエ):
編集長の娘だと言う若い女。別荘に勝手にやって来て毎晩男を連れ込む奔放ぶり。

その他の登場人物

ジョン(出版社の社長):チャールズ・ダンス

あらすじ

「ドーウェル警部」シリーズで著名なイギリス人女流ミステリー作家のサラは、地下鉄でファンから声を掛けられても人違いだと言ってニコリともしない。出版社に行けば若手作家に「母がファンです」と言われていしまい不機嫌。中年になっていたサラは成功や富を手に入れていたが、創作活動に価値が見出だせず閉塞感を感じていた。出版社社長のジョンもそれを感じ、再びいいプロットが書けるよう、気分転換にフランスの自分の家で過ごさないかともちかける。ジョンには娘がおり、週末には自分も行けるだろうとサラに告げた。サラは独身で年老いた父親と2人でロンドンで暮らしていた。フランスに到着したサラを庭師のマルセルが出迎え車で家まで送っていった。のどかな田舎にある家はプールもあり広さも十分だった。気候も良くパソコンに向かい仕事もはかどった。しかしある夜階下で物音に気づき下に降りてみると、見知らぬ若い女がいた。ジョンの娘だと言うジュリーと名乗る女はサラにはお構いなしに家ですごす。ジョンに聞いてないと苦情の電話を掛けるが留守電のままで繋がらない。葉っぱが落ちるプールに裸で飛び込むジュリー。サラは奔放な若い娘に苛立ちを隠せなかった。

どんな映画?

公開当時若手注目株だったリュディヴィーヌ・サニエが若い体を惜しげもなくさらし大胆な演技で有名になったのと、撮影時58歳のシャーロット・ランプリングがこの映画でも脱いでます!
ん?興味ないですか?ある意味すごいもの観たと言った感じですが。また、多くの謎を残すラストでも有名な映画です。

愛想のないイギリス人女流作家のサラ。

出版社に出向くと新鋭の若手作家と挨拶。
彼は「母がファンです」と

そうですね
かつての人気作家さんに言ってはいけない言葉は
「昔ファンでした」
「子供の頃読んでました」
でしょうね〜

あからさまにムッとするサラ。
最近のサラは自身が書く「ドーウェル警部」の製作に疲れており、殺人や捜査にうんざりしているという。
そんなサラに編集長はフランスに家があるから
行かないか?ともちかけられます。

フランスに向かったサラを庭師の老人マルセルが 迎えてくれ、家はプール付きで中々快適。
後で来ると言う編集長のつれない感じにがっかり。

そんな中突然編集長の娘ジュリーだと名乗る若い女が
家に乗り込んできます。
当然憤慨するサラ。
そんなサラにお構いなしのジュリーはほとんど裸族♪

葉っぱが大量に浮いたプールにも裸で泳ぎ
毎晩違う男を連れまくる。
サラはそんなジュリーを軽蔑しながらも次第に
創作意欲をかきたてられ「ジュリー」の執筆を始めます。

ジュリーの身辺を調べ始めるサラ。
プールサイドにはパンティーが!!!
ん?パンティー?!

水着をいっぱい持ってるジュリー

アンニュイな美貌が特徴的だった若かりし頃のシャーロット・ランプリング。この映画ではすっかり中年になり美貌や崩れた体型に、若い女に嫌悪感を抱きながら同時に羨望を感じる役でした。

2002年にランブリングは、ハリウッド女優のロザンナ・アークエットが監督した「デブラ・ウィンガーを探して」というドキュメンタリー映画の中で、インタヴューに答えています。というよりまともに喋っていませんがそれでも一言一言が重い!
求められる役をただ演じるそれだけと。
この映画はいかにハリウッド女優が歳をとると役を与えられなくなってしまうかをテーマにしたものでしたが、そんな中でも他の女優陣にシャーロット・ランプリングはすごいと言われていました。

そう役がある それも主役が!!

いくら歳をとっても女は女だし、生きている限り人生は続いて行く。
歳をとったら死んだように生きなければ行けないのか?
否!そうではなく余生ではない、その年齢に応じた女の物語が必ずあるはず!

観る者を突き放し、謎を残した不可解なラストはかえって想像力を掻き立てます。映画は興行的に成功しフランソワ・オゾン監督の代表作の一つで魅力的な映画です。

スタッフ・キャスト

監督のフランソワ・オゾンは2002年にカトリーヌ・ドヌーヴなどの大御所女優陣でキャスティングされた「8人の女たち」の翌年、この映画「スイミング・プール」を監督。2000年の自身の監督作品「まぼろし」で起用したシャーロット・ランプリングを再び起用し話題を呼びました。

当時活動低調だったシャーロット・ランプリンググが2000年のフランソワ・オゾン監督の「まぼろし」の出演で見事復活!そう言えばこちらの映画でも熟女ヌードとベッドシーンを演じています。この映画もはっきりとした結末を提示せず視聴者に解釈を委ねた作品になっております。また70歳近くになって出演したアンドリュー・ヘイ監督のイギリス映画「さざなみ」(2015年)では数々の映画賞を受賞しアカデミー賞主演女優賞にもノミネートされました。この映画もベッドシーンがあるんですね〜すごいですね〜本当に女優が転職な人物が存在するんだなあと思わせる女優さんです。

若い娘ジュリーを演じたのがリュディヴィーヌ・サニエ。子役からキャリアをスタートさせ、2000年にフランソワ・オゾン監督の「焼け石に水」に出演、その後やはり2002年に再びオゾン監督「8人の女たち」で一番若い女子高生役で出演。「スイミング・プール」の演技が高く評価され、2007年にはクロード・シャブロル監督の「引き裂かれた女」やクロード・ミレール監督によって映画化された「ある秘密」などに立て続けに映画に出演。四十代に突入した現在でもコンスタントに活躍されています。

編集長役にはイギリスの俳優で映画監督でもあるチャールズ・ダンス。多くの映画に俳優として出演しておりますが、2004年に「ラヴェンダーの咲く庭で」で初監督。この映画はマギー・スミスとジュディ・デンチの二代女優を起用したことでも知られていますが、美しい風景と淡い恋心が印象的な作品です。

まとめ

若い女は妄想の産物か?で地獄行き

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