お似合いだからって紹介するのってどうかと思います。
[原題]Bride of Frankenstein
[製作年]1935[製作国]アメリカ
[日本公開]1935
[監督]ジェイムズ・ホエール
[製作]カール・レムリ・Jr
[音楽]フランツ・ワックスマン
[上映時間]75
主な登場人物
怪物(ボリス・カーロフ):
フランケンシュタインによって死体から造られた怪物。とうとう言語を取得。
花嫁/メアリー・シェリー(エルザ・ランチェスター):怪物の花嫁として造られた。/小説「フランケンシュタイン」の作者。
ヘンリー・フランケンシュタイン(コリン・クライヴ):
怪物の創造者。
その他の登場人物
エリザベス(ヴァレリー・ホブソン): フランケンシュタインの妻
隣人(ウォルター・ブレナン):ノンクレジット
狩人(ジョン・キャラダイン):ノンクレジット
あらすじ
嵐の夜ジョージ・バイロン卿は「フランケンシュタイン」の原作者であるメアリー・シェリーにこんな美女があんな恐ろしい物語を作るとはと話す。(映画「フランケンシュタイン」1931のダイジェスト挿入)メアリーはこの話にはまだ続きがあるとバイロンとメアリーの夫パーシーに語り始める。
風車が焼け落ちた後、フランケンシュタインは死亡し怪物も死んだかに思われた。前作で娘を殺されたハンスは怪物の遺体を見ないと納得できないと妻が止めるのも聞かず探し始めた。穴におっこちたハンスは地下水の中に落ちそこに怪物は生きていた。怪物はハンスをおぼれ死にさせ、穴から手を伸ばし、夫と勘違いし引き上げた妻をたたきつけ穴に落とした。怪物を見たフランケンシュタイン家のメイドミニーはあわてて男爵の城に駆け付け、城では結婚式のままのエリザベスがフランケンシュタインの遺体にすがりついた。が、生きていた。ベッドでフランケンシュタインはちっとも懲りておらず怪物を創造したことに興奮していた。しかしエリザベスは悪魔の諸行だと怪物の影におびえた。その夜プレストリアス博士と名乗る男が城に尋ねてくる。プレストリアス博士はエリザベスを部屋から出しフランケンシュタインに怪物を創造し一緒に生命の神秘を探ろうと話す。もう足を洗うと言う博士だが自分の創造物を作ることに成功したとプレストリアス博士から聞くと俄然興味を持ち始めそのまま博士の研究所に行ってしまう。博士は箱を持ってきて中からいくつかの瓶を取り出す。黒い幕をとると瓶の中にはミニチュアの人がそれぞれ入れられ、女王、王、大司教、博士のそっくりがいすに坐り、バレリーナ、人魚がいた。女王に求愛しようとする王は瓶から抜け出すが博士がピンセットでつまみ瓶に戻す。フランケンはこれは黒魔術だと避難するが、プレストリアスはフランケンの持つ技術と自分の技術で怪物の花嫁を創造しようと持ちかける。
どんな映画?
1931年のユニバーサル映画のヒット作「フランケンシュタイン」の直系の続編になります。ちなみに次回作は「フランケンシュタインの復活」(1939年)ですが、監督は変更しています。
冒頭「フランケンシュタイン」の作者であるメアリー・シェリーが登場。
ディオダティ荘でのちに夫となるシェリーと、詩人であるジョージ・ゴードン・バイロンに「フランケンシュタイン」には続きがあると話し始めます。
燃え尽きた風車小屋
前作で死んだかに見えた怪物と
フランケンシュタインでしたが
都合上生きています。二人とも。
フランケンシュタイン男爵は城に運ばれ泣き崩れるエリザベスでしたが
残念ながら(?)生きていました。
そこに訪れたのがプレストリアス博士という人物。
こっちもイカれた科学者でした。
結局全然懲りていないフランケンシは、博士の家で瓶に入ったミニチュア人間を見せられます。博士は2人で協力して女の人造人間を造ろうと悪魔のささやきをします。
一方森に逃げ込んだ怪物は
一旦群衆に捕まり鎖で縛られ幽閉されます。
しかし脱出した怪物はとある小屋に入り込みます。
そこにはバイオリンを弾く目の見えない老人がいました。
老人は怪物を歓迎。
孤独だった老人は怪物を友達だと言います。
老人の優しさに触れ、次第に言葉を発するように、
酒を飲み、タバコを吸う怪物くん。
しかしまたもや村人にみつかり…
友達が欲しいと思うようになった怪物は、花嫁の出現に喜ぶのですが…
花嫁役はエルザ・ランチェスターが演じていますが、オープニングのクレジットには?となっています。
本作はかなりコミカルな演出になっておりほとんどギャグです。
ただ、花嫁のビジュアルは一見の価値があります!
スタッフ・キャスト
前作「フランケンシュタイン」(1931年)から続投のジェイムズ・ホエール監督。この間の1933年にやはり古典ホラーの傑作「透明人間」を監督しています。
フランケンシュタイン役のコリン・クライヴは続投しましたが、フランケンシュタインの婚約者でこの映画では結婚してしまったエリザベス役はヴァレリー・ホブソンに交代されました。
このヴァレリー・ホブソンですがイギリス出身の女優さんで、ユニバーサルの狼男映画「倫敦の人狼」(1935年)にも出演していますが、その後ジョン・プロフューモと結婚したことで女優を引退します。んで、このジョン・プロヒューモという方は1960年にイギリス、ハロルド・マクミラン首相の陸軍大臣に任命されましたが、プロヒューモが関係を持った高級売春婦に軍事機密を漏らしたとされる「プロヒューモ事件」(1963年)を引き置こし内閣を退陣させたことで有名です。その後スキャンダルに負けず離婚することなく夫に寄り添い名誉回復に尽力したそうです。
フランケンシュタインの怪物と言えばもうこの方というボリス・カーロフ。初の「フランケンシュタイン」から「フランケンシュタインの花嫁」、「フランケンシュタインの復活」(1939年)の3作に出演、シリーズとしては全部で8作製作され、1944年の「フランケンシュタインの館」では怪物役ではなく博士役で出演しています。
怪物の花嫁とメアリー・シェリーを演じたエルザ・ランチェスターはイギリス人女優。チャールズ・ロートンの奥さんとしもよく知られており、1957年には「情婦」で夫婦共演を果たしております。この頃はだいぶ体型がボリュームアップされていますが「フランケンシュタインの花嫁」の頃は割とスリムでした。
ユニバーサル版フランケンシュタイン・シリーズ
1 フランケンシュタイン(1931)
2 フランケンシュタインの花嫁(1935)
3 フランケンシュタインの復活(1939)
4 フランケンシュタインの幽霊(1942)
5 フランケンシュタインと狼男(1943)
6 フランケンシュタインの館(1944)
7 ドラキュラとせむし女(1945)
8 凸凹フランケンシュタインの巻(1948)
まとめ
拒否られて地獄行き
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