男の目線「湖中の女」

フィルムノワール

男性は若くてかわいい女の子が通りかかると絶対チラ見してますね。

[原題]Lady In The Lake
[製作年]1946[製作国]アメリカ
[日本公開]1947
[監督]ロバート・モンゴメリー
[原作]レイモンド・チャンドラー
[脚本]スティーヴ・フィッシャー
[上映時間]103

主な登場人物

フィリップ・マーロウ(ロバート・モンゴメリー):
私立探偵。

エイドリアン・フロムセット(オードリー・トッター):
デレスの美人秘書。実は愛人。マーロウに男と逃げたデレスの妻を探して欲しいと依頼する。

その他の登場人物

フォールブルック夫人(ジェーン・メドウズ): 家主
デガーモ警部補(ロイド・ノーラン): 悪徳警官
ケーン(トム・テューリー):警察署長
デレス・キングスビー(レオン・エイムズ): キングスビー社社長

あらすじ

「湖中の女事件」というものが最近マスコミを賑わせていた。事件の発端はクリスマスの三日前、私立探偵のフィリップ・マーロウは探偵小説を書いて出版社に送った。キングスビー出版の出している殺人名鑑、ホラー・テールズという雑誌だった。するとすぐにエイドリアン・フロムセットと名乗る人物が会いたいと返事をよこした。彼女のオフィスに入ると、そこにはエイドリアンと思われる美人が座っていた。しかしマーロウの視線は若い受付の女性に行ってしまっている。それを感じているエイドリアンは、彼女は社長のキングスビーの第一秘書だと言う。口が固く信頼できる探偵を探していたと話し始め、彼女は社長には内緒で他の男と逃げた社長夫人クリスタル・キングスビーを探して欲しいと依頼する。社長は夫人と離婚したがっているという彼女に、マーロウは社長夫人の座を狙っている女の片棒は担げないと言い放つ。するとエイドリアンは、そんな女じゃないと怒り出す。そこにキングスビー社長が入ってきて挨拶をする。社長が出て行った後、マーロウに目配せしながら依頼を受けて欲しいと頼むエイドリアン。エイドリアンは自分の部屋で飲みながら話をしようと提案、のこのこついて行くマーロウ。彼女の部屋のテーブルの上には電報が置かれておりそこにはメキシコで社長との離婚を申請し、社長の妻のクリスタルはクリス・レイバリーと再婚すると書かれていた。エイドリアンはこれはウソの電報でレイバリーはすでに戻って来ており夫人とは2ヶ月会っていないと話していると、まず夫人と逃げたレイバリーに会ってくれと告げる。マーロウはベイ・シティのレイバリーの自宅を訪れる。マリンルックのレイバリーが出てきて部屋の中で話を聞く。自分は何も知らないというが、クリスタルの事を素敵だったと発言。言い直すが知らないを通し、マーロウが目を反らした瞬間殴られ気絶してしまう。

どんな映画?

ちょっと小説を書いてみた
私立探偵のフィリップ・マーロウ
出版社に呼び出されたのは
小説の話ではなく人探しの依頼でした。

マーロウを出迎えたのは出版社社長の
美人秘書エイドリアン
美人とは思いつつももっと若い女に
つい目がいってしまう正直なマーロウ

そうなんです!
この映画のカメラは常にマーロウ目線で
進みます。
マーロウ本人の姿が映るのは鏡で自分を
映した時だけ。
ハンディカメラの登場で主人公目線の映像は現代では当たり前に撮られていますがこの頃は斬新でした。
斬新すぎてイマイチ感情移入できないところが玉に瑕ですが。

エイドリアンの依頼は社長であるキングズリーの
妻クリスタルを探してほしいというものだった。
何でもクリスタルは若い男と逃げたというのだ。

ハンサム若い男レイバリー
そしてとにかく弱いマーロウ
この映画でもはよく殴られ気絶させられます。
普通はこのまま殺されるのですが
何故か半殺しで止まります。

湖の別荘に向かったマーロウ湖の底で女の遺体が発見されたのでした。

原作では依頼人は化粧品会社社長からで、行方不明になっている奥さんを探してほしいと頼まれます。

スタッフ・キャスト

レイモンド・チャンドラーが生み出した私立探偵フィリップ・マーロウ主演のハードボイルド長編小説の第4段です。
「湖中の女」は現在のところ映画化されているのはこれ一本。1943年に発表され、1946年には映画化と早い段階で映画化されており、その前作の「高い窓」の方が翌年にカーティス・バーンハート監督によって映画化されています。

監督は主演でもあるロバート・モンゴメリーですが、この映画が映画監督デビュー作になります。人の良さそうな風貌で人気を集め、スターに。1941年のアレクサンダー・ホール監督作品の「幽霊紐育を歩く」に主演しアカデミー主演男優賞にノミネートされました。
テレビドラマ「奥様は魔女」のサマンサ役で有名なエリザベス・モンゴメリーはロバート・モンゴメリーの娘さんです。

敵か味方かわからない美人秘書エイドリアンを演じたオードリー・トッターは1947年のフィリップ・マーロウ第三作目の映画化「高い窓」にも出演しています。その不機嫌そうな容貌で40年代から50年代のフィルムノワール作品に多く出演されています。

実験的な映画作品で当時あまり評価を得られなかったようですが、1949年に開催された「呪われた映画祭」で、「上海から来た女」とともに上映されました。

まとめ

女を見過ぎで地獄行き

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