クサいセリフが平気で吐けるのは、
イケメン限定のイベントですね。
[原題]Casablanca
[製作年]1942[製作国]アメリカ
[日本公開]1946
[監督]マイケル・カーティス
[脚本]ジュリアス・J・エプスタイン/フィリップ・G・エプスタイン/ハワード・コッチ
[原作]マレイ・バーネット/ジョアン・アリスン
「皆がリックの店にやってくる」
[製作]ハル・B・ウォリス
[製作総指揮]ジャック・L・ワーナー
[音楽]マックス・スタイナー
[上映時間]103
主な登場人物
リック・ブレイン(ハンフリー・ボガート):
リチャード。アメリカ人。カサブランカでナイトクラブ「カフェ・アメリカン」を経営。
イルザ・ラント(イングリッド・バーグマン):
リックがパリにいた頃の元カノ。ラズロの妻としてカサブランカに同行し、リックの店にやって来る。
その他の登場人物
ヴィクター・ラズロ(ポール・ヘンリード):ドイツ抵抗地下活動の指導者
ルノー署長(クロード・レインズ):フランス植民地警察の署長。何かとリックと気が合う
ハインリッヒ・シュトラッサー少佐(コンラート・ファイト):ドイツ軍少佐
ウガーテ(ピーター・ローレ):出国ビザを高値で売る男
エミール(マルセル・ダリオ):カジノのディーラー
フェラーリ(シドニー・グリーンストリート):出国ビザを取引する男
サム(ドーリー・ウィルソン):リックの店の歌手兼ピアニスト
イヴォンヌ(マデリーン・ルポー):リックに思いを寄せるフランス人女性
アニーナ・ブランデル(ジョイ・ペイジ):ブルガリア人の花嫁
歌手(コリンナ・ムラ):ギターを持って歌う
ウェイター(レオ・ホワイト):リックの店で働く
あらすじ
第二次世界大戦の最中、ドイツ軍の侵略から逃れる為世界中の人々がアメリカを目指した。しかし経由地リスボンまでは棘の道だった。そこで人々は別ルートとして、パリからマルセイユ、地中海を経てオランへ。そこからフランス領モロッコのカサブランカへ到着後、金かコネのある者はリスボンへの出国ビザを取得することができるが、それ以外の者はそのままカサブランカで待つしかなかった。2名のドイツ政府関係者がオラン発の列車内で殺害された。犯人と思われる人物がカサブランカに潜伏している模様で緊急配備が敷かれた。物騒な中、1機のセスナが上陸しドイツ軍シュトラッサー大佐が捜査のため、カサブランカの地に降り立った。アメリカ人のリックは、カジノ兼ナイトクラブ「カフェ・アメリカン」を経営していた。彼の店には、カサブランカで燻る様々な人々が集まり賑わっていた。それでも1匹狼肌のリックは、誰にも迎合せず常に冷静な態度をとっていた。そんな中、亡命を希望している人物に高額でビザを売りつけている男ウガーテがリックに近づき、ドイツ軍発券の通行許可証を持っていると話す。これを今日高額で取引する予定だが、1時間ほど預かって欲しいと依頼する。リックはその許可証を懐に締まった後、ウガーテに殺されたドイツ人は許可証を持っていたはずだと話し、合点がいった。ウガーテと別れたリックは、雇っているピアニスト兼歌手のサムが陽気に歌っていながら弾いているピアノの中に許可証を隠した。バーではリックに想いを寄せるイヴォンヌが、振られた腹いせに絡んでくるが、彼女の手を引っ張り店から出した。そこをルノー署長に声をかけられ、二人で飲みながら話す。何故だか馬が合う署長とリック。署長はリックに、今日はこれからリックの店で逮捕劇が見られるだろうと話す。ナチス抵抗運動の地下組織のリーダー、ヴィクター・ラズロが女連れで出国ビザを買いに来ると言うのだ。
どんな映画?
この映画は、1942年にマイケル・カーティスが監督し、ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンが主演した戦争恋愛映画です。現在では不朽の名作とされているのみならず、多くの名台詞を生んだことでも超有名な映画作品です。
時は第二次世界大戦
フランス領モロッコの都市カサブランカは
アメリカへのビザ待ちのヨーロッパからの
亡命者で溢れていました。
カサブランカでカジノ兼ナイトクラブ
「カフェ・アメリカン」
を経営する アメリカ人のリック
一匹狼の彼の元に胡散臭い男
ウガーテが訪れ
ドイツ軍発行のオールマイティーの通行手形を持っている
しばらく預かって欲しいと頼みます。
リックはその通行手形は
先日殺されたドイツ政府関係者が
持っていたものでは?と
思い至りますがそのまま預かることに。
現地警察のルノー署長は
リックに今日これから通行手形を
目当てにドイツ抵抗地下運動組織のリーダー
ラズロが妻を連れて来ると言うのです。
自分には関係ないとそっぽを向くリック。
ところがラズロがリックの店につれて来た
女性イルザはかつてパリで
リックと愛し合った女性でした。
何で今さら俺の店に?
と苦悩するリック。
その通行手形よこしやがれと
リックに銃を向けるイルザ
そんでもって
君の瞳に乾杯?
ん?どゆこと??
イルザに別れを告げるリック
ハンフリー・ボガートが着ていたトレンチコートはアクアスキュータム製です。また、バーグマンの身長はボギーより高かったそうです。
マレイ・バーネットとジョアン・アリスンの戯曲「皆がリックの店にやってくる」を、職人肌の名監督マイケル・カーティスが、名優ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマン主演で映画化。この映画は、第16回アカデミー作品賞、監督賞、脚色賞を受賞しています。その為、名実共にハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンの代表作となっていますが、スウェーデンからハリウッドにやって来たバーグマンにとっては晩年まで数多く出演した映画作品の中の一本で、当時特別名作だったとは思っていなかったようです。ただ、この映画のバーグマンは、ドアップドアップの連続で、ただただ綺麗でしたねー。 バーグマンの涙はうそんこだったのは、この際些末なことでした。
リックに想いを寄せるフランス人女性イヴォンヌがリックに
「昨日はどこにいたの?」
「そんな昔のことは覚えていない」
「今夜時間はあるの?」
「そんな先のことはわからない」
の名台詞は、多くのCMやコントでパクられていました。 このイヴォンヌを演じたイヴォンヌ・ルポーは、当時ディーラー役で出演していたマルセル・ダリオの妻(1942年に離婚)でした。この映画で彼女が涙ながらにフランス国家「ラ・マルセイエーズ」を歌うシーンは印象的です。
その他名台詞として有名なのが
「君の瞳に乾杯」
「サム あの歌を歌って アズ・タイム・ゴーズ・バイ」
「君だったんだ、探していたのは…」
「星の数ほど店はあるのに、彼女な俺の店にやってきた」
などがありますが、やはりこちらもさまざまな映画やドラマでパクられてますね。 元ネタがわからないと、パロディの面白さがわからんので、その意味でもこの映画は必見の映画となっております。
助監督にドン・シーゲルが名前がありますが、冒頭のシーンはシーゲル監督によるものだそうです。
スタッフ・キャスト
チェコスロバキア出身の地下運動指導者ラズロを演じたポール・ヘンリードは、オーストリア出身の俳優兼映画監督。数本の映画に出演した後、1939年にイギリス・アメリカ合作、ロバート・ドーナット主演の名作映画「チップス先生さようなら」に出演。1940年にはイギリスで、キャロル・リード監督のサスペンス映画「ミュンヘンへの夜行列車」に、ナチの将校として出演しています。1942年にベティ・デイヴィスの相手役として出演した「情熱の航路」では、タバコのシーンが非常に有名となりました。同年に「カサブランカ」に出演後、アメリカの市民権を得ています。その後アメリカでは、「カサブランカ」をもう一度見たいな「欲望の砂漠」(1949年)に出演。またイギリスでハマーフィルムのホラー映画、テレンス・フィッャー監督の「盗まれた顔」(1952年)で好きな女の顔に整形して結婚する変態整形外科医を演じています。また、監督としては1964年にベティ・デイヴィスが一人二役を演じた「誰が私を殺したか?」があります。
実は美味しいところを全部持っていたルノー署長を演じたのは、イギリス出身の俳優クロード・レインズ。イギリスで舞台などに立った後、1933年にハリウッドで「透明人間」に主演。包帯グルグルでほぼ素顔が見えていない主演となってしまいましたが、映画のヒットにより有名俳優の仲間入りを果たし、「情熱なき犯罪」(1934年)、「幻の合唱」(1935年)などに主演。その後は脇役ながら「スミス都へ行く」(1939年)の上院議員役、「幽霊紐育を歩く」(1941年)の水先案内人のミスター・ジョーダン、「狼男」(1941年)のタルボット卿、「情熱の航路」(1942年)の精神科医、「オベラの怪人」(1943年)の主人公エリック、「シーザーとクレオパトラ」(1946年)のカエサル、「汚名」(1946年)のマザコン男、「欲望の砂漠」(1949年)のよくわからないセレブ役など多岐に渡っています。
ナチの将校を演じたのは、「カリガリ博士」(1919年)の眠り男チェザーレ役で有名なコンラート・ファイト。ドイツ出身でしたがナチスを嫌い、この頃ハリウッドに渡っています。
出オチ感が半端ないビザの悪徳業者を演じたのはハンガリー出身の性格俳優ピーター・ローレ。ドイツで主演したフリッツ・ラング監督の「M」の犯罪者役は有名です。「カサブランカ」の前年に「マルタの鷹」(1941年)でもハンフリー・ボガートと共演しています。
またフェラーリを演じたのはシドニー・グリーンストリート。ピーター・ローレと同じく「マルタの鷹」(1941年)に大男ガットマンとして出演。性格俳優として当時のフィルム・ノワール」映画の常連でした。
まとめ
自分の店に元カノ登場で地獄行き
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