学校地獄「暴力教室」

ドラマ

割と荒れた中学に通っていたので
椅子が飛んでくるのは日常でした。

って話すとびっくりされます♪

[原題]Blackboard Jungle
[製作年]1955 [製作国]アメリカ
[日本公開]1955
[監督・製作]リチャード・ブルックス
[脚本]パンドロ・S・バーマン
[原作]エヴァン・ハンター
[撮影]ラッセル・ハーラン
[編集]フェリス・ウェブスター
[音楽]チャールズ・ウォルコット
[上映時間]101

主な登場人物

リチャード・ダディエ(グレン・フォード):
新任の高校教師。不良ばかりの高校で奮闘する。

その他の登場人物

アン・ダディエ(アン・フランシス):リチャードの妊娠中の妻
ジム・マードック(ルイス・カルハーン):古参の教師
アーティー・ウェスト(ヴィック・モロー):問題児
グレゴリー・ミラー(シドニー・ポワチエ):リーダー格の黒人生徒
ヨシュア・エドワード(リチャード・カイリー):ジャズ好きの新任教師
サンティ二(生徒):ジェイミー・ファー
ドクター・ブラッドリー(産婦人科医):ワーナー・アンダーソン
ロイス・ハモンド(マーガレット・ヘイス):リチャードと同期の女性教師

あらすじ

ノース職業高校に面接に来たリチャード・ダディエは、校長と面接し英語教師として採用される。一見して素行の悪そうな生徒が多いようだったが校長はこの学校に非行はないと否定。教師経験のないダディエだったが海軍上がり。同時期に採用されたジャズが好きなエドワード、真面目だが多少派手で魅力的な女性教師のハモンドは期待とやる気に溢れていた。就職が決まったダディエは身重の妻をレストランに呼び生まれてくるであろう赤子とともに3人だと言って祝った。妻アンは流産の経験があり出産に不安を感じていた。初登校日、集められた生徒たちはやりたい放題で、壇上に上がったハモンドをからかう始末。自分のクラスの生徒たちを教室に促すダディエだったが、問題児のウェストたちが怖くて逃げ出す生徒や、トイレでタバコを吸う黒人のミラーをリーダーにしたグループなど一筋縄ではいかないような生徒ばかりだった。教室に入ったリチャードは生徒たちの前で黒板に自分の名前を書いて自己紹介をしようとするが、ボールを黒板に投げつけられる。挑発的な態度をとるウェストや生徒たちだったがダディエは黒人生徒のミラーに目をつけ、ホームルームのあとミラーを呼び止めこのクラスのリーダーになってくれないかと申し出る。ミラーは考えておくと言う。初日が終わり帰ろうとするダディエに自分の車で送ると声をかけたハモンド。玄関で待っていると言う彼女の誘いに、あまり気乗りしなかったが玄関に向かうと図書館の扉の前に彼女のハイヒールが片方転がっていた。図書館の扉のガラス越しからハモンドが生徒に襲われているのを目撃したダディエは、扉のガラスを割り生徒に殴りかかった。家に帰りその事をアンに話すが、アンは同僚の女教師が気になるようで被害者のハモンドも悪かったのではと批判的だった。

どんな映画?

この映画は原作者のエヴァン・ハンター(エド・マクベイン)が、1954年に自身がブロンクスの職業訓練校の教師をしていた経験を元にした小説「暴力教室」を映画化した作品です。小説が出版され翌年には映画化。非行少年が起こす問題は今見ても衝撃的ですが、まだまだ保守的な1950年代当時ではかなりショッキングだったと思いますが、ロック調の主題歌のヒットも相まって映画は大ヒット。上映後若者たちが暴動を起こすなど、賛否とともに物議を醸した作品です。

原題の「Blackboard Jungle」はアスファルト・ジャングルを元に原作者のエヴァン・ハンターが作った造語で、ブラックボードは黒板で教室を意味し、校内暴力がはびこる学校を指しているそう。

身重の妻を抱えたリチャード・ダディエは
教職をゲット!
しかしそこは不良少年ばかりの問題のある学校でした。

コワモテの生徒達に手こずるダディエ。
中でもウェストは常に反抗的な態度をとります。
また、黒人生徒であるミラーは不良少年の
リーダー各で頭も良く話も通じそう。

一方ダディエと一緒に採用された女教師のハモンドと
純粋そうなジャズ好きのエドワード

女教師のハモンドは派手なタイプですが生徒達の 目を気にしてあえて地味めな格好をしますが

図書室に引っ張り込まれて襲われそうに!!

学校内でレイ◯とか
こんな学校怖くて通えねーよ!!

次第に暴力が本格化し
正攻法では生徒たちに立ち向かえないと感じる ダディエでしたが…

帽子をかぶり反抗的なウェストとそれを見上げるミラー。

おじさんを指す俗語「Daddy-O」は、この映画の中でダディエが自己紹介をする時に自分の名前を板書しながら発音を書き留めたシーンに由来しています。 また、作中ダディエがミラーに話すバンチ博士とは、ラルフ・バンチのこと。1950年に黒人で初めてノーベル平和賞を受賞した人物です。

ちょいわるどころじゃなくて、生徒が裏社会に片足突っ込んでて、犯罪を次々ショッキングな内容もセンセーショナルでしたが、主題歌をビル・ヘイリーとコメッツによる「ロック・アラウンド・ザ・クロック」の器用したことで当時の若者たちの人気を集めました。なんでも主題歌を探してい監督のリチャード・ブルックスが主演のグレン・フォードの息子が今聞いている曲がこの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」だったとのこと。この曲は映画の上映後、ビルボードのヒットチャート8週連続1位の記録をぶちたて、その後のロックンロール流行の牽引となりました。

アメリカのカルチャー的にも音楽的にも重要な役割を果たす必見の学園名作映画です。

スタッフ・キャスト

原作はエド・マクベイン名義で発表した「87分署」シリーズで有名なアメリカの作家エヴァン・ハンター。「暴力教室」(1955年)のヒットで一躍人気作家の仲間入りを果たし、1960年にカーク・ダグラス、キム・ノヴァク出演で映画化された不倫ドラマ「逢うときはいつも他人」の原作、脚本を担当。他にもアルフレッド・ヒッチコックの「」(1963年)では脚本を担当しています。

脚本家、原作者としても有名な監督のリチャード・ブルックスはこの映画で映画監督としての評価を確立。その後はポール・ニューマンを主演に「熱いトタン屋根の猫」(1958年)、「渇いた太陽」(1962年)、バート・ランカスターが主演した「エルマー・ガントリー/魅せられた男」(1960年)、「プロフェッショナル」(1966年)、実録犯罪を扱った映画「冷血」(1967年)、「ミスター・グッドバーを探して」(1977年)など作品は多岐にわたっております。

主演の教師を演じたグレン・フォードは、リタ・ヘイワースと出演した「ギルダ」(1946年)、「醜聞殺人事件」(1952年)、フリッツ・ラング監督の「復讐は俺に任せろ」(1953年)、「仕組まれた罠」(1953年)などのフィルム・ノワールにはかかせない俳優さんで、ハリウッド黄金期に最も活躍した俳優の一人でした。その他西部劇や戦争ドラマなど多くの映画に出演。また俳優業の傍ら海軍予備役で軍人としてのキャリアを続け大尉の称号を得ています。この「暴力教室」のダディエも海軍上がりという設定です。

ダディエの妻を演じたアン・フランシスはアメリカ合衆国の女優さん。子役時代から活躍しており、1948年に「ジェニーの肖像」に女学生役で出演、この「暴力教室」で大人になって初めて大役を獲得しました。また翌年の1956年にはロボットのスタンダードイメージとなったロビーが登場するSF映画「禁断の惑星」てミニスカで登場し有名です。金髪に口元のホクロが特徴的な美人で、テレビドラマでは大変活躍されました。SFアンソロジーテレビドラマの金字塔「トワイライト・ゾーン」では、デパートで買い物に行くとエレベーターが知らない階に止まるというミステリーエピソードの「マネキン」に主演。1960年代には女性探偵のさきがけドラマ「ハニーにおまかせ」に主演しています。

この映画がデビュー作となったのがヴィック・モロー。このお方は、わたくしの世代だと映画版「トワイライト・ゾーン/超次元の体験」(1982年)の撮影中のヘリコプター事故で非業の死を遂げた方として知られていますが、テレビドラマ「コンバット!」の主演サンダース軍曹役が非常に有名です。また、女優のジェニファー・ジェイソン・リーのお父ちゃんです。

この映画では不良少年ミラー役、といっても当時すでにには20代後半だったシドニー・ポワチエ。この後今度は「いつも心に太陽を」(1967年)で教師役を演じています。
また、リチャード・ブルックス映画常連のリチャード・カイリーは「ミスター・グッドバーを探して」(1977年)では主人公の父親役で出演しております。

まとめ

学級崩壊で地獄行き

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