集団証拠隠滅「ハリーの災難」

サスペンス

うそはすぐに顔に出る方なので
あまりつかないようにしています。

[原題]The Trouble With Harry
[製作年]1955[製作国]アメリカ
[日本公開]1956
[監督・製作]アルフレッド・ヒッチコック
[脚本]ジョン・マイケル・ヘイズ
[原作]ジャック・トレヴァー・ストーリー
[音楽]バーナード・ハーマン
[衣装デザイン]イーディス・ヘッド
[上映時間]99

主な登場人物

サム・マーロー(ジョン・フォーサイス):
売れない画家、30歳独身。

ミセス・ジェニファー・ロジャース(シャーリー・マクレーン):
ハリーの妻。若くてかわいい子持ち。

その他の登場人物

アルバート・ワイル船長:(エドマンド・グウェン):ウサギ狩りに森にやってきた
ミス・グレブリー(ミルドレッド・ナトウィック):オールドミス
カルビン(ローヤル・ダーノ):保安官代理
ミセス・ウィッグス(ミルドレッド・ダンノック):店の女主人

あらすじ

自然が美しいのどかな村。森でおもちゃのピストルで遊んでいた子供がけたたましい銃声と男の声を聞く。しばらく行ってみると、そこにはスーツを着てあおむけに倒れている男の姿があった。ワイル船長はその日ウサギを撃ちに森に
入ったがまったく捕れないまま帰ることにした。帰路の途中、男の遺体をみつけ自分が撃ってしまったと思い込んだ船長は遺体の身元を確認。手紙にハリーとあり、彼の足を持って運ぶ途中、ミス・グレブリー(42歳)に見つかってしまう。
船長は埋める話をし、お隣の彼女と食事の約束をし別れる。また足をつかむと今度は子供の声が聞こえ船長は慌てて隠れる。すると男の子は母親を連れており、彼女は彼がハリーであることに気づき意に介さず子供と戻ってしまう。
また運ぼうとする船長を後目に、本を読んだまま歩く医師は死体につまずくがそのまま行ってしまう。次に流れ者が現れ、遺体の靴を脱がせ履いて行ってしまう。つま先が赤い青い靴下のままになってしまったハリー。いい声で歌う
画家のサムは雑貨屋の露店で絵を売ってもらっていたがあまり売れない。雑貨屋にやって来たミス・グレブリーは船長のためにカップを物色、店の女主人ウィッグスとサムは彼女に髪を切るようすすめカットしてやる。森に絵を描きに
行ったサムはハリーの遺体を見つける。思わずハリーの人相書きを描き始めたサムに、船長が自分がうさぎと間違って撃ってしまったと告白する。サムは船長から子供づれの女が来たことを聞き、ミセス・ロジャーズであるとわかり彼女が警察に行くかどうか聞きだすことに…

どんな映画?

風光明媚な田舎の村。
森で遊んでいた男の子アーニーが倒れている男を発見し、すぐに引き返します。
次に男を発見したのは狩りをしていたワイル船長。

彼は男を誤って撃ち殺したと思い、死体を埋めることに!(えっ?それでいいの???)


足を持ったところをミス・グレブリーが通りかかりますが、特に驚く様子はありません?
(え?なんで?)

船長が彼女に取り繕って話をするうちになんだかいい雰囲気に
(えっ?なんで?)

今度はさっきの子供が母親を連れてきます。
母親は男をハリーと呼び、やはりあまり驚きません。
そのまま立ち去ってしまいます。

船長がハリーを埋めようとしてもなぜか次から次へと人が来る始末。
画家であるサムもハリーの遺体を見つけて、平然とスケッチを始めます。
そこに船長、サムと話をつけ一緒にハリーを埋めようとするのですが…

スタッフ・キャスト

この映画はアルフレッド・ヒッチコック監督が1955年に発表したミステリータッチのブラックコメディになっております。サスペンスやスリラーばっかり撮っていると、たまにはこんな映画も撮りたくなるのでしょうか?古くは1932年の「おかしな成金夫婦」や1941年の「スミス夫妻」などコメディタッチでが、評価が微妙なのです。
この「ハリーの災難」はアメリカでは興業的に失敗してしまったそうですが、ヨーロッパでは受け入れられたとか。日本でも案外受け
入れられたんじゃないでしょうか?テレビで放映される際は必ず観ておりましたので。
ハリーの青地につま先が赤い靴下が印象的でした。

こちらの映画は若きシャーリー・マクレーンの映画デビュー作となっております。
ハリーの若妻を演じていましたがこの頃はかわいかったですねー、まだむちっとしていてとても健康的です。この映画の翌年には「八十日間世界一周」でインドで助けられるお姫様を演じ、1960年にジャック・レモンと共演した名作コメディ「アパートの鍵貸します」などで、小悪魔的な存在からスターに。1983年の「愛と追憶の日々」でアカデミー賞主演女優賞を受賞し年を重ねるごとに演技派女優に。それにしてもお年を召されて顔がきつくなると同時にどんどんあくの強い役がぴったりになりました。
イギリスのテレビドラマ「ダウントン・アビー」にアメリカのあばあさま役で出てきた時はほんとにびっくりしましたがまだまだお元気です。今でもコンスタントに映画に出演され、精力的です。

最初にわーやっちゃったと思って証拠隠滅を図ろうとする船長役を演じたエドマンド・グウェンは1947年の「三十四丁目の奇蹟」のサンタクロース役でアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。

画家のサムを演じていたジョン・フォーサイスはファラ・フォーセットが出演していたテレビドラマ「チャーリーズ・エンジェル」のチャーリーの声で有名ですが、
日本では吹き替えが「奥様は魔女」の中村正さんのいいお声なのでピンとこないですがジョン・フォーサイスは晩年まで活躍されました。

どうでもいいけど全員、死体遺棄罪なんじゃあ?

ヒッチ先生登場シーン

ミセス・ウィッグスの店で彼女が窓を見ると、リムジンを止めて絵を眺めている老人の姿が。その後ろを通りかかる。

まとめ

森の中で死体に出会って地獄行き

コメント

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