謎のヒゲ男「オーソン・ウェルズのストレンジャー」

サスペンス



よく知らない人と結婚なんて、と思いますがよく知らないから好きになるかもしれないですね〜

[原題]The Stranger
[製作年]1946[製作国]アメリカ
[日本公開]劇場未公開(テレビ放映)
[監督・脚本]オーソン・ウェルズ
[製作]サム・スピーゲル
[脚本]ジョン・ヒューストン/アンソニー・ヴェイラー
[音楽]ブロニスラウ・ケイパー
[上映時間]95

主な登場人物

チャールズ・ランキン/フランツ・キンドラ(オーソン・ウェルズ):
元ナチ将校。

ウィルソン(エドワード・G・ロビンソン):
戦犯委員会。ナチの残党を追いかけている。

メアリー・ロングストリート(ロレッタ・ヤング):
フランツの妻。最高裁判事の娘。

その他の登場人物

ノア(メアリーの弟):リチャード・ロング
アダム・ロングストリート(フィリップ・メリヴェイル):判事。メアリーの父。

あらすじ

連合国、戦犯委員会のウィルソンはナチ戦犯を一網打尽にするためある男を釈放した。青い目の小男は偽造パスポートを作る同朋にフランツ・キンドラに上層部からの伝言を伝えるため居場所を教えろと詰め寄る。同朋ははがきを出しアメリカ、コネチカットのハーパーという街にいると答え、はがきには立派な大時計が映っていた。ハーパーに向かった男をウィルソンは旅行者を装って尾行し、ポッターの雑貨屋によった。ウィルソンは店主と軽く話、男は荷物を店に預けた。男が店を立ち去り跡をつけると男はハーパー男子校の体育館の中に入った。ウィルソンが男を探すと上から鉄輪のついたロープを頭にぶつけられウィルソンは倒れ、男はフランツの家に向かう。家ではメアリーが迎え、彼女に待たせてほしいと頼むが今日はメアリーとフランツの結婚式だと言うと名も告げず出ていったしまう。帰る途中のフランツを待ち伏せた男は、通りがっかったフランツに声をかける。すぐにフランツは男がマイネケだとわかり森の奥の教会で待てと支持する。すぐにフランツは教え子たちに声をかけられ子供たちはこれから森で紙をまきながら鬼ごっこするという。断り子供たちが紙をまきながら森を走りぬけた後、フランツはマイネケと再会し抱き合う。フランツは今高校教師をしながら今日の夜、アメリカの最高栽判事の娘と結婚するという。しかしそれは隠れ蓑で胸中には再び戦争をという野心に燃えていた。マイネケは自分は変わった刑務所のすべての扉が開いていたのは神の思し召しだと言い始める。すぐに罠だと気づいたフランツだがマイネケが尾行した男を殺した告げる。しかしフランツはマイネケの首を絞めて殺害し、走り回る生徒たちに見つからないよう遺体を引きずり軽く埋めた。結婚式が行われ、死んだかと思われたウィルソンがむくりと起きだしパイプも拾って、再び店に戻って店主からチェッカー(駒とりボードゲーム)をしながらいろいろ話を聞く。結婚式の後、花婿がいなくなり不安になるメアリー、フランツはマイネケの遺体を埋めていた。フランツはチャールズ・ランキンと名を変え、ウィルソンは最近移住したリストの中で彼を怪しいと感じた。

どんな映画?

第二次世界大戦後悪の根元を断ち切ると息巻く戦犯委員会のウィルソン。
男を泳がせ元ナチの将校フランツ・キンドラを追うことに。

キンドラはチャールズ・ランキンと名前を変えアメリカ、コネチカットの街ハーパーに名前を変え潜伏していました。

ハーパーの街には大きな時計台がありました。

ウィルソンは旅行者を装い男を尾行します。
ハーパーに到着したウィルソンですが
男を追いかけハーパー男子校まで潜り込みますが体育館で男に襲われぶっ倒されます。

その足で男はランキンの家に向かい
出迎えたのは婚約者のメアリーでした。
メアリーは男に今日の6時に結婚式だと話します。

男はランキンの帰り道を聞き、家を出て行きます。
監督、出演をこなすのは天才オーソン・ウェルズ
今回もやはりヒゲを生やした悪人顔で登場です。

男はランキンに声をかけあとで人目のつかない森で会おうと。
今は名前を変え1年足らずで、高校教師の職を得て最高裁判所の判事の娘とまんまと結婚することになったランキンは邪魔になった男を殺害します。

死んだかと思われたウィルソン。
むくりと起き上がりランキンの捜索を始めます。

「マルクスはユダヤ人」発言のランキン。
こいつちょー怪しい!

時計台のラストが印象的なサスペンス映画です。

時計台と言えば、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を連想させますが、わたくしは「ルパン三世 カリオストロの城」を思い出しましたね〜

スタッフ・キャスト

監督、主演のオーソン・ウェルズはこの頃30歳そこそこ。監督としては3本目、戦後第1作目となります。ですが「市民ケーン」の興行的失敗により、第2作目の「偉大なるアンバーソン家の人々」同様思い通りに映画が撮れなかった状況のようです。にもかかわらずこの作品は、はフィルムノワール としての要素が強く、スリリングなシーンをきちんと抑えている力量はさすがです。
翌年にはカルト映画にしてフィルムノワール の代表作「上海から来た女」を監督しています。

性格俳優の筆頭、エドワード・G・ロビンソン。ギャング役で頭角を現れし、長らく多くの映画に出演しましたが、1940年代は「深夜の告白」「飾窓の女」「スカーレット・ストリート」「赤い家」「キー・ラーゴ」「夜は千の眼を持つ」「他人の家」など多くのフィルムノワール作品に主演、助演で出演し強烈な印象を残しています。

うっかりオーソン・ウェルズと結婚してしまうメアリーを演じていたのは美人女優のロレッタ・ヤング。何てたって「美しき被告」(1949年)というタイトルのフィルムノワール にも主演していますのでやっぱり美人なんでしょう。この映画の翌年には「ミネソタの娘」でアカデミー賞主演女優賞を受賞しております。

まとめ

時計台で地獄行き

この映画はNetflixで見られます。

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