スパイ募集中「間諜最後の日」

サスペンス

浣腸ではなく間諜です。

[原題]The Secret Agent
[製作年]1936[製作国]イギリス
[日本公開]1938
[監督]アルフレッド・ヒッチコック
[原作]サマセット・モーム
[脚本]チャールズ・ベネット
[音楽]ルイス・レヴィ
[上映時間]87

主な登場人物

リチャード・アシェンデン/ブローディ(ジョン・ギールグッド):
英国人スパイ。生命保険調査員アシェンデンとして潜入調査に乗り出す。カップルの方が怪しまれないとエルサが派遣されるが…

エルサ・キャンディントン(マデリーン・キャロル):
新人女スパイ。アシェンデンのパートナーとして派遣される。

その他の登場人物

将軍(ピーター・ローレ): 通称“ハゲのメキシコ人”女好きの助手
ケイファー(パーシー・マーモント): 人違いで殺される紳士
ロバート・マーヴィン(ロバート・ヤング): ホシ
将軍がナンパした女(リリー・パルマー):情報提供者

あらすじ

1916年5月10日ウェストミンスター地区で軍人だけでなく作家としても活躍していたブローディの葬儀が行われた。ブローディはRと名乗る男から、中東戦線でパレスチナ前進にはアラブの支援が必要となるが、ドイツもアラブの支援獲得に乗り出していると言う。彼に課せられた使命はコンスタンチノーブル(トルコ)経由でアラブへ行く敵情報員の発見とその人物のコンスタンチノーブル潜入阻止にある。死んだことになっているブローディはやり手の生命保険調査員アシェンデンとして、スイスに向かうことに。ホテル、エクセルシオールに滞在中の敵を探すが、特徴は不明だという。助手としてチビで縮れ毛、ひげの男「将軍」がつくことに。ホテルに着いたアシェンデンはすでに「妻」という設定の女が到着しているという。部屋に入ると若い男マーヴィンが彼女を口説いていた。彼女はエルサといい、Rが既婚者の設定がいいだろうと送り出した諜報部員だった。突然入ってきた将軍は彼女を見て、アシェンデンには美女をあてがって自分には何もないことに憤慨した。何とか彼をなだめ、翌日はランゲンドルフ村の教会に行きそこのオルガン奏者が昔はドイツ側で今はこちら側の人間に会い諜報員の情報を得に行く。エルサはホテルで待機しシリアからの連絡を待つことに。二人きりになったアシェンデンとエルサ、エルサはアシェンデンに顔を見せ妻として合格か尋ねる。アシェンデンは満足だ自分でもわかってんだろと言うとエルサは怒りをあらわにし、アシェンデンの頬をたたきアシェンデンもエルサをたたくのだが。

どんな映画?

この映画はイギリスの作家ウィリアム・サマセット・モームが1928年に発表したスパイ小説その名もずばり「アシェンデン」が原作です。

シークレット・エージェントであるアシェンデンの活躍を描いておりますが、
日本語タイトルの間諜は諜報活動員
そのまんまスパイのことです。

時は1916年第一次世界大戦中
ロンドンである男の葬儀が行われていました。
男は軍人としてではなく作家としも活躍していたブローディという人物。
ゲストが全て引き払った後、
片腕の男がおもむろにタバコを吸いながらからっぽの棺をひっくり返したます。

死んだというのはフェイクで
実際のブローディは自分の死亡記事が載って
どーゆーこと?

エージェントと思しき“R”と名乗る人物から依頼されたのは、アラブの支援を得るために、同じく狙っているドイツの情報員を発見すること。

ブローディはやり手生命保険調査員のアシェンデンとなります。

その後アシェンデンは“ハゲのメキシコ人”将軍と呼ばれる小柄のヒゲ男を助手として接触。
さらにホテルに行くと、妻まで用意されていました。
シャワーを浴びていたエルサと名乗る女はアシェンデンを既婚者にするため
“R”から派遣されたのでした。

左が将軍役のピーター・ローレ

ラストの列車シーンは迫力があり、とてもミニチュアとは思えません。
ヒッチ先生らしく殺人がありながらコメディタッチで進む娯楽作品に仕上がっております。

スタッフ・キャスト

主役のアシェンデンを演じたのはこの映画でデビューのジョン・ギールグッド。イギリスの名優でサーの称号も得ています。まだ30代前半で髪が怪しいですが、シェークスピア原作ものや、時代ものには欠かせない重鎮です。2000年に96歳で亡くなるまで活躍されました。

1935年にヒッチコック監督の「三十九夜」でヒロインを演じたマデリーン・キャロルが引き続きヒロインを演じています。

怪優ピーター・ローレがここでは女好きのメキシコ人役で登場。ハンガリー出身で、小柄、特徴的な容貌で主にヨーロッパで活躍、1931年のフリッツ・ラング監督の「M」の殺人犯役で有名になりました。その後も犯罪者や特徴的な怪しい役を好演(?)。ヒッチコック作品では1934年に「暗殺者の家」に登場しております。翌年の1935年は変態天才外科医ゴーゴル博士と演じた「狂恋」、ドフトエフスキー原作を映画化した「罪と罰」で主人公の殺人者を演じ、1941年には「マルタの鷹」で怪しい男、日本では劇場未公開ですが「3階の見知らぬ男」(1940年)でもやっぱり怪しい男演じておりました。一方で晩年にはディズニー作品の「海底二万哩」(1954年)の船員役などコミカルな役も演じていました。

クレジットされていませんが後にヒッチコック監督の「バルカン超特急」に出演したマイケル・レッドグレイヴが出演しています。

ヒッチ先生登場シーン

ジョン・ギールグッドが船でスイスに着き、降りるとき後ろにいる太った男。

まとめ

やっぱり列車に乗って地獄行き

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