高所恐怖症ぎみなので
ロープウェイは苦手です。
[原題]Night Train To Munich
[製作年]1940[製作国]イギリス
[日本公開]劇場未公開
[監督]キャロル・リード
[脚本]シドニー・ギリアット/フランク・ラウンダー
[音楽]ルイス・レヴィ
[上映時間]93
主な登場人物
ランドール/ガス・ベネット/ヘルツォフ少佐(レックス・ハリソン):
英国諜報員。普段はガス・ベネットとして劇場で歌っている。
アンナ・ボマーシュ(マーガレット・ロックウッド):
装甲板の研究をしているボマーシュ博士の娘。博士と一緒に亡命を試みるのだがゲシュタポに捕まり強制収容所に。
カール・マーセン(ポール・ヘンリード): 元教師だというアンナが収容所で出会った男。一緒に収容所を抜け出し、アンナは彼に好意を抱くのだが…
その他の登場人物
Dr,フレデリックス(フェリックス・アイルマー): 眼科医
チャータース(ベイジル・ラドフォード):英国人旅行者。
カルディコット(ノートン・ウェイン):チャータースの連れ。
あらすじ
1939年9月3日ナチス軍がオーストリア侵攻、その手はチェコスロバキアの首都プラハにまで伸びていた。政府は兵器開発の研究者であるボマーシュ博士を娘のアンナとともにイギリスに亡命させる決定をする。装甲板の研究をナチに渡さない為である。すぐに準備をして屋敷を出ようとしたアンナだったがナチに捕らえられ、博士はやむなく飛行機で出発してしまう。強制収容所に送られたアンナはそこで元教師だというカールと知り合い、彼が脱出を計画していることを聞く。
守備よく収容所を抜け出したアンナとカールはハムステッド(ロンドン郊外)の眼科医フレデリックスの医院を訪れる。カールはアンナを残し、診療所に入ると視力検査と称した暗号を読ませ、本人と確認した医師は右手を挙げハイル・ヒトラーと号令する。カールはゲシュタポ本部の命令によりアンナに近づき、博士を捕らえるために成り済ましていたナチ将校でフレデリックスに支持を仰いだ。フレデリックスはタイムズ紙の尋ね人欄に父を探している記事を載せるよう支持を出した。アンナの元に男から電話がありガス・ベネットという男に会えと保養地
ブライトボーン(近くに海軍基地)に向かった。到着するとガス・ベネットは繰り返し同じ歌を歌い、アンナのことを知らないというが無事ボマーシュ博士と再会。
しかしフレデリックスに一部始終を見られていた。アンナはガスに好感が持てず、カールのことも黙っていた。結果、ガスは殴り倒され、アンナと博士は捕らえられてしまう。アンナはカールがナチの将校だと知る。ガスの正体は英国諜報員のランドールで、失敗を同僚に指摘されていた。彼は自らの失敗を挽回すべく明晩、ベルリンに着くまでの48時間に博士とアンナを奪還すべく名乗りでる。ランドールはヘルツォフ少佐と名乗り、ナチスの海軍本部に乗り込む。ヘルツォフは尋問を受けていた博士に装甲板の機密文書をつくるため博士に会いたいと申し出、彼らと再会、すぐにランドールと気づいたアンナは博士に合図する。ランドールは博士を説得するにはまずアンナを懐柔させる必要があるとまえにプラハであっている自分がマーセンより適任だという。ホテルに軟禁された博士とアンナ、アンナの部屋にランドールが訪れこのまま泊まりこみ自分にぞっこんなふりをしろと言う。しかたなく従うアンナ、しかし真夜中電話がかかり博士をすぐにミュンヘンへ連れてこいという本部からの司令が出る。ランドールは列車に同行するのだが…
どんな映画?
「第三の男」(1949年)で知られるイギリスの巨匠キャロル・リード監督の初期の頃の作品です。
ヒロインのアンナ役はマーガレット・ロックウッド。
1938年にヒッチコック監督の「バルカン超特急」のヒロインを演じています。
類似点も多く、何と言っても「バルカン超特急」に出演していた凸凹イギリス人旅行者コンビ
チャータースとカルディコットが
この映画でも登場しています。
それも「バルカン超特急」よりもかなりの大活躍ぶりです!
こちらの映画はよく「バルカン超特急」の姉妹編と称されるのですが
まあ それもそのはず脚本同じシドニー・ギリアットとフランク・ラウンダーですので。
んで 今回も同じような列車ミステリーかといいますと、そうでもなくこちらはどちらかというとアクション・サスペンス映画です。
ナチに侵略されたチェコスロバキアの研究者ボマーシュ博士は英国に亡命を決意。
すぐに支度をするお嬢様のアンナ
犬まで連れて行こうとしますが
玄関にはすでにナチが
そのままアンナは一人強制収容所に入れられてしまいます。
アンナは収容所の中で知り合った青年カールと一緒に収容所を脱出。
ロンドンに到着後、カールの指示により
父親と再会。
そこで仲介役のランドールと出会います。
何かと反目する二人でしたが…
アンナの服は胸にハート型。
個人的には「バルカン超特急」と1950年のサスペンス映画「絶壁の彼方に」を足して2で割ったような作品という印象です。
あっ どちらもシドニー・ギリアットとフランク・ラウンダー作品ですね〜
アクションありロマンスあり、ロープウェイあり(?)の楽しめる作品です。
スタッフ・キャスト
主演(前半25分頃まで登場しませんが)はイギリスの名優レックス・ハリソン。スマートで皮肉屋っぽい印象で多くの女性ファンを獲得、中でも一番知られているのはオードリー・ヘプバーンと共演した1964年の「マイ・フェア・レディ」のヒギンズ教授じゃないでしょうか?私生活ではモテっぷりが災いしてスキャンダルに事欠かない人生でしたが、俳優として長く愛され多くの作品に登場しております。
個人的には1947年のジョーゼフ・L・マンキーウィッツ監督の「幽霊と未亡人」のグレッグ船長役がお気に入りです。
ナチの将校を演じたポール・ヘンリードはオースリア出身の俳優兼映画監督。イギリスに渡り俳優として活躍、その後ハリウッドに渡り、1942年に「情熱の航路」でベディ・デイヴィスの相手役として出演、中でも同じ年の「カサブランカ」ではドイツ抵抗運動の指導者を好演しました。
まとめ
アルプス越えで地獄行き
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