模倣犯「コピー・キャット」

サスペンス

物真似は苦手です。

[原題]Copycat
[製作年]1995[製作国]アメリカ
[日本公開]1996
[監督]ジョン・アミエル
[製作]アーノン・ミルチャン/マーク・ターロフ
[編集]アラン・ハイム/ジム・クラーク
[音楽]クリストファー・ヤング
[上映時間]124

主な登場人物

ヘレン・ハドソン(シガニー・ウィーバー):
犯罪心理学の大学教授。講演後殺されそうになってから家から出られなくなる。

メアリー・ジェーン・モナハン刑事(ホリー・ハンター):
通称MJ。小さいが男勝りな女刑事。

その他の登場人物

ダリル・リー・カラム(ハリー・コニック・Jr):殺人犯
ルーベン刑事(ダーモット・マロー二ー): MJの相棒
ピーター・フォーリー(ウィリアム・マクナマラ):怪しい男
クイン刑事(J・E・フリーマン): MJの上司
ニコレッティ刑事(ウィル・パットン): MJの元彼、同僚

あらすじ

犯罪心理学を大学で講義しているヘレンは、講義中20歳~35歳の白人男性を立たせ彼らにライトを当てながらスライドに連続殺人犯たちの映像を映した。講義の最中男がのどを切るしぐさをし一瞬ヘレンは凍りつくがそのまま続ける。講義には警官がついておりトイレに入るときも先に点検していた。しかし先に入っていた女性と思われていた足元はヒールを履いていた男だった。ヘレンは上からケーブルで首をつるされ。その状態で警官をはがいじめにし喉を切り銃で撃ち殺されるのを目の当たりにさせられた。それから13カ月経ったがヘレンはすっかり引きこもりになり、外界とのやりとりはパソコンでチャットするだけになっていた。市警のモナハン(MJ)は相棒のルーベンは女性が自宅のバスタブで絞殺死体で発見された現場の調査を行っていた。これが二人目で同一犯と思われていたが、三人目の犠牲者が出て、MJの元に何件もの情報提供の電話がかかる。その中にヘレンがおり、ヘレンは連続殺人犯であるダリルの裁判で精神分析の担当をしていた。MJとルーベンはヘレンの家を訪れ捜査の協力を要請する。

どんな映画?

大学教授のヘレンは犯罪心理学の専門。
赤いスーツに赤いハイヒールです。90年代そ彷彿させますね~

講義の後、護衛の警官を連れてお手洗いに行きます。
ここで、ヘレン役のシガニー・ウィーバーは便座に丁寧にトイレットペーパーを敷くのです!!

どーでもいいのですがどれくらいのアメリカ人が便座にトイレットペーパーを敷くんでしょうかね?わたくしも外では敷いているのですが、うっかりするとトイレットペーパーをスカートに巻き込んだまま出ていってしまう事態になりかねません!!(2011年の「ケイト・レディが完璧な理由」でトイレットペーパーを腰からぶら下げてしまうという失態がありましたが…やっぱりそーゆー衛生観念があるんですかね?)

まあそういったエピソードからヘレンが神経質な女性とうかがえるのですが、一生懸命便座に巻き付けている間に、自分の首をケーブルで巻き付けられて吊るされます。
身長約180㎝のシガニー・ウィーバーが足が届かないのです!

犯人は女の振りして潜んでいたダリル・リー・カラムと言う男。
男はかつて裁判でヘレンが証言し、刑務所送りにした人物。

何とか助かったヘレンでしたが、外出恐怖症になり自宅に引きこもる日々が1年以上続くようになります。豪華アパルトマンなので生活に不自由することはありません。

ある日バスタブで若い女性の遺体が発見されます。
市警のモナハンと相棒のルーベンが捜査に当たります。
事件が過去に大量殺人を犯した人物の模倣だと気づいたヘレンは市警に電話をかけますが、
モナハンはいたずらだと思って相手にしません。

しかしすぐに行き詰った、ややぼんくら気味のモナハンとルーベンはヘレンに捜査の協力を依頼します。

しかし、ヘレンはモナハン刑事が差し出した被害者の写真を見て過呼吸を起こしてしまいます。
その夜。ヘレンがシャワーを浴び、部屋に戻ると
あの日着ていた赤いスーツがベッドの上に置かれているではありませんか!!?。

この後一体何人殺されるのか?
ヘレンとモナハン刑事は無事でいられるのでしょうか??

この映画の犯罪模倣は
①アルバート・デサルヴォ(ボストン絞殺魔)
ボストンで1962年~1964年の間に13人の女性が暴行された上、殺害された事件。
この事件は1968年のリチャード・フライシャー監督により「絞殺魔」として映画化されています。デサルヴォをトニー・カーティスが演じていましたが、この当時まだデサルヴォの犯罪かどうかは確定されておらず、実名の映画化に問題がありました。現在でも冤罪説があります。

②ケネス・ビアンキとアンジェロ・ブオーノ(ヒルサイド・ストラングラー(丘の上の絞殺魔))
ワシントンで1970年代後半12人の女性を強姦、絞殺。

③デビッド・バーコウィッツ(サムの息子)
ニューヨークで1970年代後半若いカップルや女性を44口径のショットガンで6人を殺害し8人に重軽傷を負わせた。

④ピーター・キュルテン(デュッセルドルフの吸血鬼)
ドイツで、1930年前後、数人の少女に対する暴行殺人。その後大量殺人の告白。
デュッセルドルフの吸血鬼は手塚治虫の短編集「時計仕掛けのりんご」に「ペーター・キュルテンの記録」として収録されています。

⑤テッド・バンディ
アメリカ1974年~1978年に30人以上の髪の長い真ん中わけの女性を殺害。端正な顔立ちと高い知性の犯人像が全米を震え上がらせました。

⑥ジェフリー・ダーマー(ミルウォーキーの食人鬼)
アメリカ1978年~1991年、17人の青少年を殺害。

などです。
スライドでは殺人ピエロ、ジョン・ゲイシーなどが映っていました。

スタッフ・キャスト

監督はイギリス出身のジョン・アミエル。1993年にリチャード・ギアとジョディ・フォスター主演の「ジャック・サマースビー」を監督。1997年にビルー・マーレイ主演のシュールコメディ「知らなすぎた男」、1999年にショーン・コネリー主演の「エントラップメント」、2003年にアーロン・エッカート主演の「ザ・コア」を監督。現在はテレビドラマを中心に活躍されています。

モナハン役のホリー・ハンター、身長約155㎝小柄な彼女がこまねずみのようにちょこまかちょこまか動き回り、大柄で外に出られないシガニー・ウィーバーと対照的でした。本に挟まれた指に大量の??がたかっているシーンはぎょっとします。
ホリー・ハンターは1981年の「バーニング」で映画デビュー。ちゃくちゃくと実力を重ね1993年「ピアノレッスン」でアカデミー賞主演女優賞受賞。学生時代フランシス・マクドーマンドとルームメイトだったらしく、コーエン兄弟の映画にも出てます。わたくしは1996年の「クラッシュ」の交通事故に遭う妻役が印象深いです。

大量殺人事件のお勉強も兼ねて興味がある方(?)はどーぞ♪

まとめ

模倣犯は愉快犯で地獄行き

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