出せない手紙「シャレード」

サスペンス

スピード離婚もびっくりしますが
スピード再婚はもっとびっくりします。

[原題]Charade
[製作年]1963[製作国]アメリカ
[日本公開]1963
[監督・製作]スタンリー・ドーネン
[原案・脚本]ピーター・ストーン
[原案]マルク・ベーム
[撮影]チャールズ・ラング・Jr
[タイトル・デザイン]モーリス・ビンダー
[音楽]ヘンリー・マンシーニ
[上映時間]113

主な登場人物

レジーナ・ランパート(オードリー・へプバーン):
死んだチャールズの妻。離婚を決意して旅行から帰ってきたら家はもぬけの空状態。チャールズが死んだと聞かされる。

ピーター・ジョシュア(ケーリー・グラント):
謎の男。スキー旅行中のレジーナと知り合う。

その他の登場人物

ハミルトン・バーソロミュー(ウォルター・マッソー): アメリカ大使館の情報局長
スコビー・ハーマン(ジョージ・ケネディ): チャールズの元仲間
テックス(ジェームズ・コバーン): チャールズの元仲間
グランピエール警部(ジャック・マラン): 司法警察

あらすじ

ある男がパジャマのまま、列車から投げ出されて死んだ。友人のシルビーとその息子ジャン・ルイでスキーに来ていたレジーナは、富豪の夫チャールズと離婚すると心に決めていた。そこでレジーナはピーターと名乗るかなり年上の男と知り合うが住所も告げずに別れる。パリの自宅に戻ると屋敷はも抜けのカラ、家財道具一切なくなっており、夫の代わりにグランピエール警部が現れ、チャールズが列車から落ちて死んだことを知らされる。死体安置所に行き、夫の遺体を確認した後、警部に呼ばれ遺品の確認をさせられた。スイス人の夫は家財道具を競売に掛け25万ドルを持ち出していたが、列車内からは金は見つからなかった。カバンの中にあった手帳には「シャンゼリゼ公園、木曜5時」と書かれたメモがあった。夫は国外脱出を試みており複数のパスポートと、切手が貼られたまま、まだ投函されていないレジーナな宛ての手紙があるだけだった。その手紙には「歯医者の予約は変更」とあるだけ。遺品を返してもらいとりあえず家に戻ると、新聞で読んだというピーターが現れた。呆然としているレジーナにピーターはこれからどうすると優しく声を掛けてくれた。

どんな映画?

見せかけの芝居や偽装の意味を持つタイトルの「Charade」。

スキー旅行中のレジーナは
金持ちの夫チャールズと離婚することを
決めました。
チャールズには何か自分に隠していることがあるんじゃないかとずっと
わだかまりがあったと言います。

ところが家に戻ってみると家具が
全て取り払われてもぬけの空。
そこにチャールズが死んだ聞かされます。
遺体を確認後遺品の確認をしますが
そこで夫の裏の顔を目のあたりにします。
茫然としているレジーナの前に
現れたのはスキー場で知り合った
男ジョシュアでした。

夫の葬儀に現れた怪しい男たち。
夫が残した謎の手紙の意味は?
そしてジョシュアの正体は?

ジバンシィから提供されたオードリー・へプバーンのファッションも見どころの一つです。

りんごゲームや
スーツのままシャワーを浴びるケーリー・グラント
火の着いたマッチを投げつけられたいたぶられるオードリー・へプバーン
名シーンが満載です。

やはり気になるのはケーリー・グラントオードリー・へプバーンの年の差。
元々若い頃のオードリーの相手役は随分歳が離れた大物俳優が多かったのですが
今回初共演の二人の年の差は親子ほど。
本人の2人の間のロマンスには違和感を感じていたとの当時59歳のケーリー・グラント。ですがまだまだ若々しく感じるグラントの頑張りもあって、あまり違和感を感じず見ることができます♪
特にラストのおどけた顔は必見です。

幾何学模様のアニメーションオープニングで同じくケーリー・グラント主演の映画「北北西に進路を取れ」(1959年)を思わせる為、時折ヒッチコック作品と間違えられたりすることもある本作ですが、ロマンティック・サスペンス・コメディの傑作です。

スタッフ・キャスト

監督は昨年94歳で亡くなられたスタンリー・ドーネン。ドーネン監督と言えば、ジーン・ケリーと共にミュージカル映画の傑作、1952年の「雨に唄えば」でしょうね〜。ジーン・ケリーの歌声とダンスはミュージカルの定石中の定石ですね。「踊る大紐育」(1949年)、「恋愛準決勝」(1951年)、「略奪された七人の花嫁」(1954年)など音楽とダンスを融合させたストーリーは全くどうでもいいけど楽しめる娯楽作品を監督。オードリー・ヘプバーンは「パリの恋人」(1957年)、「いつも2人で」(1967年)に主演しております。

アメリカ大使館の情報局長を演じたのがウォルター・マッソーです。イケメンとは言い難い味のあるお顔で、シリアスからコメディ、アクションとマルチにこなす俳優さんでした。特にジャック・レモンと組んだ映画版「おかしな二人」はヒットし、30年後に続編が作られるほど。
1968年の奇妙なエロ映画「キャンディ」や1969年の「サボテンの花」ではいい加減な歯医者を演じる一方で、70年代には「突破口!」でいかした犯罪者に「マシンガン・パニック」や「サブウェイ・パニック」では刑事を演じ、軽妙なハードボイルドでもいい味を出していました。

多くの映画に出演しているジョージ・ケネディですが、今回は腕に義手をつけて演じております。西部劇からアクション映画、ホラー映画にエロ映画とどんな映画にでも登場します、脇で。ただインパクトは抜群の存在感で作品を重厚にするのにピッタリ。特にオールスターキャストの大作映画「大空港」(1970年)「エアポート」シリーズ、「大地震」(1974年)などに欠かせない登場人物でした。

冷酷な男テックスを演じたのはジェームズ・コバーン。細い体に悪人顔でやはり西部劇やアクション映画などの悪役として活躍。その後007のパロディスパイ映画「電撃フリント」シリーズの主演でスターダムに。その後も多くの映画に出演されました。

まとめ

夫の裏の顔で地獄行き

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