オリジナル版の俳優がリメイク版で
出てくるとテンションが上がります。
[原題]Cape Fear
[製作年]1991[製作国]アメリカ
[日本公開]1991
[監督]マーティン・スコセッシ
[脚本]ウェズリー・ストリック
[原作]ジョン・D・マクドナルド
「法に叛く男」
[製作総指揮]キャスリーン・ケネディ/フランク・マーシャル/スティーヴン・スピルバーグ(ノンクレジット)
[撮影]フレディ・フランシス
[編集]セルマ・スクーンメイカー
[音楽]バーナード・ハーマン/エルマー・バーンスタイン
[上映時間]127
主な登場人物
マックス・ケイディ(ロバート・デニーロ):
婦女暴行で捕まりサムのせいで懲役14年になったと恨んでいる。釈放後サムに復讐する為、彼の家族の前に姿を現す。
サム・ボーデン(ニック・ノルティ):
弁護士。妻リーと娘ダニエルがいながら、ローリーという愛人もいる。必ずしも清廉潔白な人物とは言えない。
その他の登場人物
リー・ボーデン(ジェシカ・ラング):サムの妻。デザイナー。
ダニエル・ボーデン(ジュリエット・ルイス):愛称ダニー。サムの15歳の娘
クロード・カーゼック(ジョー・ドン・ベイカー):私立探偵
エルガート(ロバート・ミッチャム):警察幹部
リー・ヘラー(グレゴリー・ペック):ケイディの弁護士
ローリー・デイヴィス(イリーナ・ダグラス):サムの愛人
裁判長(マーティン・バルサム):ケイディの裁判を担当
トム・ブロードベント(フレッド・トンプソン):サムの友人、弁護士
あらすじ
獄中で体を鍛え体中に刺青を施したマックス・ケイディは出所した。南部の街ニュー・エセックスで弁護士のサムは妻と16歳の娘ダニーの三人で裕福に暮らし、ローリーという独身の愛人もいた。ある日三人で映画を観ていると前の男が変なライターで葉巻を吸い始める。煙を迷惑に思い苦情を言うがその男は大笑いをし意に介さない。映画館を出た後その男の視線を感じるサムは一抹の不安を覚える。愛人とのスカッシュの後車に乗り込んだサムの元にケイディが現れ、14年前のことを覚えているかと言い、失ったものを取り戻すと言い残した。ケイディは以前、サムが婦女暴行の疑いで弁護した男だった、サムはレイプという犯罪を忌み嫌うあまり、弁護士である自分が容疑者に有利になる証言をあえて出さなかった。その後レイプを暴行罪に認めさせ情状酌量にした。しかし、ケイディは服役中にその事実を知り恨みを募らせていたのだ。真夜中に家の側で花火を打ち上げられ、友人のトムに脅迫や不法侵入で訴えられないかと相談するが難しいだろうと言う。再びサムの前に現れたケイディはムショでのレイプ体験や妻子と別れたことを述べ、金の話を始めたサムを一蹴した。その後家の犬が何者かによって毒殺され、サムは友人の警察幹部エルガードに相談し、ケイディを警察に召還するが刑務所に入れられるような証拠はなにもなかった。身体検査されたケイディの背中には十字架に「JUSTICE」「TRUTH」とかかれた刺青があった。ケイディとローリーがバーで飲み息投合し、部屋に入れるがすぐにケイディは豹変しローリーに暴行を働いた。おびえたローリーは訴えないと言う。業を煮やしたサムはカーゼックという私立探偵を雇いケイディを尾行させる。サムと妻のリーはローリーのことで言い争いになる。それを聞くダニーは不安定になる。そこにサマースクールの演劇教師だと名乗るケイディから電話がかかりダニーを演劇の教室に誘いだす。学校の誰もいないホールにやってきたダニー、様子のおかしい男に教師でないと気づいたが、ダニーの心を見透かすような言葉とマリファナに、ケイディにキスを許してしまう。すぐにダニーは両親に報告し、怒り狂ったサムはケイディに実力行使を試みる。実行前にケイディに会って忠告するが、聞き入れず一人になったケイディを三人の男に襲わせるが返り打ちにあってしまう。しかもケイディは刑事事件に詳しい弁護士のヘラーを雇い、サムの忠告の際に録音した言葉を法廷に持ち込み、裁判長は厳しい言葉をサムに告げる。とうとうサムは資格剥奪の瀬戸際にたたされ、カ-ゼックに銃をよこすように言う。
どんな映画?
1962年のJ・リー・トンプソン監督による「恐怖の岬」を、30年後に舞台を移してマーティン・スコセッシ監督が映画化。ロバート・デニーロが不気味な凶悪犯を熱演し、オリジナル版で出演したロバート・ミッチャム、グレゴリー・ペックなども登場していることでも知られています。
刑務所でやたら体を鍛える
刺青だらけの男ケイディ
見るからに危ないケイディは
晴れてシャバへ
一方弁護士のサムには
デザイナーの妻と娘、郊外の邸宅に
家政婦付きと絵に描いたような
エリート一家
そんな家族に忍び寄る奴の影
家族で映画を観ていると
前の男が葉巻を吸う迷惑行為
思わず注意すると笑うだけ
ヤバい奴かな
でもなんか見られている気がする…
一見うまくいっている家族でしたが
サムにはローリーという
若い愛人がいました。
サムにヤバい男ケイディが近づいてきます。
「俺を覚えているか?」 というケイディに
こないだ 映画館にいた男だろと答えますが
実は14年前にサムが弁護を
担当した男でした。
当時婦女暴行の罪で訴えれていた
ケイディは
自分の弁護人であるにもかかわらず
婦女暴行を忌み嫌うサムによって
刑罰をより重くなるように
されていたのです。
俺の弁護人のクセに
ざけんじゃねーよ!!
ってなわけで
サムに復讐すべく
14年の間
執念を燃やすケイディが
家族に近づくのですが…
刺青だらけのムキムキケイディ
この映画は、ロバート・デニーロが「ミーン・ストリート」(1973年)や「タックシードライバー」(1976年)、「レイジング・ブル」(1980年)などでタッグを組んだマーティン・スコセッシ監督との七本目の映画となります。
1962年の最初の映画化では、ケイディを演じたロバート・ミッチャムがサムの友人警部を演じ、弁護士サムを演じたのグレゴリー・ペックがケイディを弁護する弁護士、オリジナル版でサムの友人署長を演じたマーティン・バルサムが裁判長を演じて配役に捻りを効かせております。また、デニーロの派手な刺青は、かつて「狩人の夜」(1955年)にロバート・ミッチャムが演じたイカサマ伝統師に基づくと言われています。 髪は白いけど、ひげと眉毛は黒いグレゴリー・ペックや、晩年フィリップ・マーロウを演じていたロバート・ミッチャムが観られのもオツなものです。
この映画の演技でロバート・デニーロとジュリエット・ルイスが、それぞれアカデミー賞にノミネートされています。
個人的に好きなシーンはケイディがサムの家の車の下に張り付いてるシーンです。これは相当な筋力がないとできない芸当ですねー。
スタッフ・キャスト
ロバート・デニーロにストーカーされる弁護士サムを演じるのがアメリカ合衆国の俳優ニック・ノルティ。1977年のビーター・イェーツ監督のアメリカ・イギリス合作の映画「ザ・ディープ」で、ジャックリーン・ビセットの夫役を演じています。翌年カレル・ライス監督のベトナム帰還兵映画「ドッグ・ソルジャー」で主演。その後、ウォルター・ヒル監督の大ヒットバディ映画「48時間」(1982年)の刑事役、アーサー・ヒラー監督の「りんご白書」(1984年)の教師役、歌手で女優のバーブラ・ストライサンドが監督した「サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方」(1991年)ではアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、ジョージ・ミラー監督の実話感動映画「ロレンツォのオイル/命の詩」(1992年)の父親役、ポール・シュレイダー監督・脚本の「白い刻印」(1997年)では、製作総指揮にも参加しこの映画で再びアカデミー賞主演男優賞にノミネートされています。現在までも多くの映画で刑事や父親役などが多いお方です。
サムの妻を演じたのはアメリカ合衆国の女優ジェシカ・ラング。演技の三冠を達成している数少ない女優さんの中の一人です。1976年に、1933年の映画「キングコング」をリメイクしたジョン・ギラーミン監督版の「キングコング」でヒロイン役に抜擢され映画デビュー。映画自体は大きな成功を収めましたが、批評家の反応は辛かったようです。1979年にボブ・フォッシーに自伝的ミュージカル映画「オール・ザット・ジャズ」に出演、その後1981年にこちらもリメイク版の「郵便配達は二度ベルを鳴らす」で、悪女コーラを演じセクシーな演技が話題になりました。翌年にはシドニー・ポラック監督、ダスティン・ホフマンが女装するコメディ映画「トッツィー」(1982年)に出演。この映画でアカデミー賞助演女優賞を獲得しました。同年に往年のハリウッド女優フランシス・ファーマーの自伝的映画「女優フランシス」(1982年)に主演し、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされています。この映画で交際することになるサム・シェパードと共演しています。その後も女弁護士を演じたコスタ=ガヴラス監督の社会派映画「ミュージックボックス」(1989年)に主演し、この映画でもアカデミー賞主演女優賞にノミネートされています。1950年のジュールズ・ダッシン監督のフィルム・ノワール「街の野獣」のリメイク版「ナイト・アンド・ザ・シティ」(1992年)でロバート・デニーロと共演。1994年にトリー・リチャードソン監督の遺作である「ブルースカイ」でアカデミー賞主演女優賞を獲得。「沈黙のジェラシー」(1998年)では、新妻グウィネス・パルトローを追い詰めるヤバい姑を演じています。また、テレビドラマでもエミー賞を獲、ゴールデングローブ賞などを獲得した「アメリカン・ホラー・ストーリー」シリーズや、2017年に放送された「フュード/確執 ベティvsジョーン」で、ジョーン・クロフォードを演じています。
サムの娘ダニー役に当時の注目若手女優だったジュリエット・ルイス。俳優のジェフリー・ルイスの娘さんで14歳から芸能界入り。1988年に「花嫁はエイリアン」の子役で映画デビュー。「ケープ・フィアー」(1991年)ではアカデミー賞助演女優賞にノミネートされています。1993年にはドミニク・セナ監督の「カルフォルニア」で、サイコ野郎を演じたブラッド・ピットの若い恋人役を演じ、レオ・オリンが最強サイコパス女を演じた「蜘蛛女」ではゲイリー・オールドマンの若い愛人役を演じ、ティーンエイジャーのレオナルド・ディカプリオが出演していたことでも知られる「ギルバート・グレイプ」にも出演しています。1994年にはオリバー・ストーン監督、クエンティン・タランティーノ原案の「ナチュラル・ボーン・キラーズ」では連続殺人犯のカップルを演じ話題になりました。歌手としても活躍し、最近ではバンド活動の方が精力的なようです。
まとめ
サイコパス・ストーカーで地獄行き
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