餅は餅屋「羊たちの沈黙」

サスペンス

洋服を作る趣味はありません。

[原題]The Silence of the Lambs
[製作年]1991[製作国]アメリカ
[日本公開]1991
[監督]ジョナサン・デミ
[製作総指揮]ゲイリー・ゴーツマン
[原作・脚本]トマス・ハリス
[脚本・脚色]テッド・タリー
[撮影]タク・フジモト
[編集]クレイグ・マッケイ
[音楽]ハワード・ショア
[上映時間]118

主な登場人物

クラリス・M・スターリング(ジョディ・フォスター):
優秀なFBI実習生。バッファロー・ビル事件の担当に抜擢される。少女時代のトラウマを抱えている。

ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス):
捜査協力を拒む精神科医の食人鬼。

その他の登場人物

バッファロー・ビル(テッド・レヴィン): 連続殺人鬼
クロフォード主任捜査官(スコット・グレン):クラリスの上官
ルース・マーティン上院議員(ダイアン・ベイカー):娘を誘拐される
フレデリック・チルトン医師(アンソニー・ヒールド): ボルチモア州立病院の医師
キャサリン・マーティン(ブルック・スミス): 誘拐される議員の令嬢
バーニー(フランキー・R・フェイソン): 病院看守
ボイル警部補(チャールズ・ネイピア)
メンフィスのFBI捜査官(ジョージ・A・ロメ)
ヘイデン・バーク(ロジャー・コーマン):FBI長官

あらすじ

バージニア州クワンティコ近くの森。1人訓練に励むFBI実習生の小柄な女性クラリスは行動化学課のクロフォード主任捜査官に呼ばれた。クロフォードは監禁されている連続殺人犯の心理分析を行っていたが、その中の1人が協力を拒んでいた。彼は成績優秀なクラリスを見込んで、そのハンニバル・レクターに会ってレポートを書いて欲しいというのだ。詳しいことはレクター博士が監禁されている病院のチルトン医師に聞けという支持を受け、彼の病院へ向かう。チルトン医師はクラリスを美人だと口説いてくるが相手にしない。ハンニバル・レクターは非常に頭が良く8年間女を見ておらずクラリスのような美人は彼にとって刺激になるだろうと。クラリスに写真を見せながら、1981年に胸の痛みを訴えて病院にかかったレクター博士は看護師に襲いかかり顔を損傷させ、舌を食べたという。監禁病棟に1人で向かったクラリスは厳重に警備された牢獄の中に入った。他の収容者、多重人格のミグズから卑猥な言葉を掛けられながらも奥に進んでいくと、ガラス張りの部屋の前に椅子が一つ置かれており、ハンニバル・レクター博士がおはようと声をかけてきた。身分証明書を見せろと言うレクター、近づいてと言ってクラリスをじっと見つめる。正規の捜査員でないというレクターにクラリスは正直に実習生だと答える。クロフォードが今抱えているバッファロー・ビルの事件について聞き取りをしたかったのだ。

どんな映画?

監督のジョナサン・デミがヒッチコック先生の「サイコ」を大絶賛。「サイコ」は1960年の映画ですがそっから30年経って撮り上げたのがこの映画。
サスペンス・スリラー映画の最高傑作です!

FBI実習生のクラリスは学生時代の恩師でもあるクロフォード主任捜査官から
ある依頼を受けます。
ボルチモアの病院に収監されている
天才的な精神科医であり、食人殺人を犯したハンニバル・レクター博士に面会するというものです。

詳しい目的も知らされずレクター博士に対峙するクラリス。
こっからは恐ろしくも狡猾なアンソニー・ホプキンス演じるレクター博士と
美しく芯の強い、それでいてどこか精神的不安定さを抱えたジョディ・フォスター演じるクラリスとの心理対決です。

初見時の率直な感想はハンニバル・レクターって何で出てきたの?です。
今や架空の猟奇殺人犯のアイコン的存在のハンニバル・レクターですがこの映画の主軸である連続猟奇殺人事件の犯人はバッファロー・ビルと通称される謎の人物です。

バッファロー・ビルは若い女性を誘拐し殺害した後に皮膚を剥ぎ取るという連続猟奇殺人事件の犯人です。
犯人像も掴めないFBIはレクター博士にプロファイリングを依頼。しかし協力を拒んだ為、美人実習生のクラリスをぶつけてみることに。
思惑は的中しレクターは事件のヒントを
クラリスに与え事件に迫りつつ、博士と奇妙な交流が生まれてきます。
そんな中議員の娘が誘拐されー

レクター博士が脱走する際に内臓をくり抜かれて吊るされる警官。恐ろしくも素晴らしいシーンですね♪

餅は餅屋 猟奇犯罪は猟奇犯罪者に聞け
とばかりに登場するハンニバル・レクター博士ですが、実際犯罪者が協力したりすことあんのかなーと思っていましたが、一部の犯罪マニア(?)には有名なイギリスの毒殺魔グレアム・ヤングが刑務所に収監中タリウム中毒に堕ちいった少女の治療に助言したとテレビで観て、まさに毒を持って毒を制すだな〜と思ったのと同時にこの映画のことを想い出しました。

女性の遺体から皮膚を剥ぎ取って洋服を作るというバッファロー・ビルのモデルはアメリカ犯罪史上有名なエド・ゲインとされていますが、「サイコ」の殺人犯のモデルもエド・ゲインだとされています。

スタッフ・キャスト

監督はアメリカを代表するコスパ最強監督ロジャー・コーマンの門下生のジョナサン・デミ。デビュー作は女囚もので、その後コーマン監督も製作に参加しているクロリス・リーチマン主演の「クレイジー・ママ」を1975年に監督。同年に発表された「ブラック・サンデー」の作者であるトマス・ハリス原作の「羊たちの沈黙」を映画化。この映画でアカデミー賞監督賞を受賞しております。師匠のロジャー・コーマンもしっかり出演されております。

稀代の食人鬼ハンニバル・レクターを演じたアンソニー・ホプキンス。この映画でアカデミー賞主演男優賞を受賞しております。ウェールズ出身で現在イギリスを代表する役者の一人。イギリスでも時代物から、サスペンス、アクション映画、ホラー映画と多くの作品に出演し、リチャード・アッテンボロー監督の映画「マジック」(1978年)では変質的な腹話術士を演じ、デヴィッド・リンチ監督の「エレファント・マン」(1980年)では主人公の理解者である医師を演じました。ハンニバル・レクターのイメージに負ける事なく、カズオ・イシグロ原作の文芸映画「日の名残」(1993年)で忠実な執事を演じ、シリアスからアメコミまで幅広く活躍されています。

ヒロインを演じたのはこの映画で「告発の行方」(1988年)に続き2度目のオスカーに輝いたジョディ・フォスター。人気実力を共に備えた女優さんです。子役時代から活躍しており、中でも1976年は主演で「白い家の少女」、子供劇場の「ダウンタウン物語」など、そしてジョディ・フォスターを一躍有名にしたのがマーティン・スコセッシ監督の「タクシードライバー」で演じたローティーンの売春婦。子供の頃でも整った顔立ちで、クールな眼差しに、鼻がツンと上がっていて小鼻が小さく、アメリカ人にしては小柄で日本人に親しみ安さがあり、おまけに忙しい中でもちゃんと名門イェール大学に進学するという知性も兼ね備えているというパーフェクトぶり。日本での知名度も抜群で、むか〜しマウントレーニアのCM出てましたね〜。50代になった現在でもホントに素敵ですし、MXの番組「5時に夢中」に突然登場したり(当然ご自分の監督映画の宣伝の為ですが)と気さくな一面がまた非常に好感が持てますね〜

続編

「ハンニバル」(2001年)
監督はリドリー・スコット
ハンニバル・レクターは前作と同じくアンソニー・ホプキンスですが、クラリスはジョディ・フォスターではなくジュリアン・ムーアに代わりました。
生脳味噌食事シーンがインパクト抜群です❤️

まとめ

猟奇殺人事件で地獄行き

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