人格変身「透明人間」(1933年)

怪奇

男性は透明人間になれるとエロくなるようです。

[原題]The Invisible Man
[製作年]1933[製作国]アメリカ
[日本公開]1934
[監督]ジェームズ・ホエール
[製作]カール・レムリ・Jr
[原作]H・G・ウェルズ
   「透明人間」
[音楽]ハインツ・ロームヘルド
[上映時間]70

主な登場人物

ジャック・グリフィン博士(クロード・レインズ):
透明化の薬の製作に没頭する科学者。

フローラ・クランリー(グロリア・スチュアート):
ジャックの婚約者。変な実験に没頭するジャックを心配する。

その他の登場人物

宿屋の女将(ウナ・オコナー)
クランリー博士(ヘンリー・トラヴァース):フローラの父
(ジョン・キャラダイン(ジョン・ピーター・リッチモンド名義))
自転車を盗まれる男(ウォルター・ブレナン)

あらすじ

吹雪の中、サングラスに包帯ぐるぐる巻きの男がアイピングの村を目指し、ライオンズヘッドという酒場に現れる。その異様な雰囲気に店で興じていた人々は一様に黙りこんだ。男は部屋を貸して欲しいというので季節はずれだがしぶしぶ貸す。女将が食事を運び、その後マスタードを忘れたので再び男の部屋に入ると男はあわてて口元をナプキンで隠した。女将が出ていったあとナプキンをはずした男の横顔は消えていた。一方クランリー博士の屋敷では娘のフローラが婚約者のジャック・グリフィン博士の行方を心配していた。しかしクランリー博士も、ジャックの同僚であるケンプ博士もきにするなという態度。ケンプはあんな何の連絡もなくいなくなるジャックのことは忘れろとフローラに愛をつげるがフローラは拒否する。包帯の男は宿の部屋を実験室のように使いもとに戻れる方法を研究していたがうまくいかずいらだっていた。出ていくように迫ってきた宿屋の主人を蹴りだしてしまい主人は階段から落ちてけがをする。怒った女将は警察を呼び、野次馬も混じって男の部屋に行くと男は笑いながら、見せてやるとつけ鼻を警官たちの前に投げつけ包帯をはずす。頭は透明で服だけがあり、警官たちはあわてて逃げ出す。男は服を脱ぎ始め、再び駆け付けた警官たちに、薬品の調合で体も血も骨も消えてしまうという。一カ月毎日注射し続けると。そのまま警官の首を絞め部屋を飛び出しグラスを倒し、自転車を奪い逃げていった。クランリー博士とケンプはジャックの研究室で、化学薬品のリストの中に「モノケイン」と書いているのをみつける。

どんな映画?

SFの父として世界的に有名なイギリスの小説家H・G・ウェルズ原作の「透明人間」(1897年)の映画化になります。

吹雪の中酒場を訪れたのは
サングラスに顔を包帯でぐるぐるまきにした明らかに
怪しい男。
店で飲んでいた客たちも異様な雰囲気に後退り。

上の階の宿を貸して欲しいという男に主人はしぶしぶ貸すことに。
男は部屋の中でコートも脱がず
誰も入れないようと言う。

一方クランリー博士の邸宅では
娘のフローラが婚約者ジャックと
連絡が取れないと心配しています。
ジャックの同僚ケンプ博士は
フローラに横恋慕中。
ジャックは怪しい研究に没頭していたとフローラを泣かせます。

宿では包帯ぐるぐる巻きサングラスの男は部屋中を薬品だらけにして何かの研究をしているよう。
宿主は暴行や暴言を吐く男に豪を煮やして出て行ってもらうため警察に通報。

警官たちが部屋に入ると男は高らかに笑い
サングラス、包帯を外すとー

透明じゃん!!??

裸で逃走って寒いよねー

「フランケンシュタイン」や「ジキル博士とハイド氏」のようなマッドサイエンティストものに思われる「透明人間」ですが、最も特徴的なのが主人公のグリフィン博士が開発する透明になる薬に「モノケイン」という名前がついていること。んでおまけにこの薬には凶悪になる副作用があると言うのです。この映画によって「モノケイン」はよくわからん薬の代名詞となりました。

また、この映画を元に日本では特撮の神様、円谷英二により特撮部分が撮影された「透明人間現る」(1949年)が制作されました。透明人間がタバコを吸うシーンや銃を持つシーンなどがあり日本初のトリック映画とされています。

この他に、ケヴィン・ベーコンが主演した2000年の映画「インビジブル」では途中骨になるという透明になる過程の特殊効果が非常に印象的でヒットしました。この映画でも透明ななるとエロいことしようとしますね~

スタッフ・キャスト

イギリス出身の映画監督ジェイムズ・ホエールは1931年のユニバーサルホラーの金字塔「フランケンシュタイン」の監督として有名ですが、続いてこちらの「透明人間」で知名度を不動のものにしました。引退後の人生が1998年の映画「ゴッド・アンド・モンスター」で描かれております。

透明人間を演じほぼ声だけの出演になってしまったクロード・レインズはイギリス出身の俳優。ボリス・カーロフの代役として演じた「透明人間」の出演により名を知られるようになり、以後は「情熱なき犯罪」(1934年)、「幻の合唱」(1935年)などのフィルム・ノワールに出演のほか、「幽霊紐育を歩く」(1941年)のミスター・ジョーダンや「狼男」(1941年)の父親役や「カサブランカ」(1942年)、ヒッチコック監督の「汚名」(1946年)など名作に出演し脇役ながらも強い印象を残しています。また1943年には「オペラの怪人」で主人公の怪人を演じています。1967年に亡くなるまで多くの名作、話題作に出演されていました。

主人公の婚約者役のグロリア・スチュアートは1997年のジェームズ・キャメロン監督の伝説的大ヒット映画「タイタニック」主人公ローズの晩年を演じた女優として広く知られています。1932年のジェイムズ・ホエール監督のホラー映画「魔の家」、続いてこちらの「透明人間」でスター女優として人気を博しましたが、芸術活動に注力したため女優としてのキャリアは中断。その後日本では未公開ですが「奥様は魔女」のエリザベス・モンゴメリー主演のアメリカのテレビ映画「リジー・ボーデン 奥様は殺人鬼(女死刑囚の秘密)」(1975年)で30年ぶりにカムバック。そして「タイタニック」で87歳でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされました。2010年に100歳でお亡くなりになられました。

ヒッチコック監督の「殺人!」(1930年)や「フランケンシュタイの花嫁」(1935年)などで家政婦役などを演じたウナ・オコナーやジョン・キャラダイン、ウォルター・ブレナンがチョイ役で出演しております。

まとめ

透明になって地獄行き

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