やけぼっくりに火がついたと思っていました。
やけぼっくいでした。(焼け木杭)
[原題]Frankenstein
[製作年]1931[製作国]アメリカ
[日本公開]1932
[監督]ジェームズ・ホエール
[原作]メアリー・シェリー
[上映時間]70
主な登場人物
モンスター(ボリス・カーロフ):
フランケンシュタイン博士によって死体から創造された
怪物。
ヘンリー・フランケンシュタイン(コリン・クライブ):
男爵家の長男。ちょっとあれな研究に没頭している。
エリザベス(メイ・クラーク):ヘンリーの婚約者。
最近音信不通になったヘンリーを案じている。
主な登場人物
ワルドマン博士(エドワード・ヴァン・スローン):ヘンリーの元恩師
フリッツ(ドワイト・フライ):下男
あらすじ
葬儀の最中、隠れて見つめる二人の姿がある。男爵家の嫡男ヘンリーと下僕のせむし男(フリッツ)だった。二人は皆が引き払った後、墓を掘り起こし遺体を荷車に乗せ持ち帰った。ヘンリーは合成した死体から新しい生命を創造すべく、その研究にのめりこんでいた。脳はつぶれて使用できなかった為、医大から盗むことに。ちょうど授業のサンプルとして普通の人の脳と、犯罪者の脳を使用していた。フリッツが盗みだす際、普通の脳を落としてしまい、代わりに犯罪者の脳を持ち帰ってしまった。一方、ヘンリーの婚約者、エリザベスは手紙一枚で音信が途絶えてしまったヘンリーを案じていた。ヘンリーの友人ヴィクターとともにヘンリーの元恩師であるワルドマン博士の元を訪れ、一緒にヘンリーと会って戻るように説得してほしいと頼んだ。雷がなり、嵐が吹き荒れる中要塞のようなヘンリーの研究室の中では、まさに死体をよみがえらせる実験が行われようとしていたのだ。
どんな映画?
由緒正しい男爵家の嫡男であり、若き優秀な科学者であるヘンリー・フランケンシュタイン博士は
どうかしちゃっていました。
死体を科学の力で蘇らせることに取りつかれてしまったのです。
そして下男と一緒に墓場を荒し、遺体を持ち帰ります。
うっかり脳が損傷してしまった為、医大から脳を拝借することに。
しかしアホアホの下男は正常な脳を落としてしまったため、代わりにアブノーマルと書かれた
脳を持って帰ります。
一方フランケンシュタイン博士の美しい婚約者エリザベスはどうかしてしまった
彼氏のことを案じていました。
そこで友人のヴィクターとワルドマン博士を連れて博士の様子を見に行きます。
嵐の中塔のような研究所で実験を行おうとしている博士と下男。
唖然と見つめる三人。
雷の強い電流により、死者が蘇ります。
頭や手、額が大きく、首にはボルトが刺さっています。
成功に喜ぶフランケンシュタイン博士でしたが、脳みそが犯罪者の物だと聞きちょっと悩みます。
案の定、怪物は手に負えなくなりました。
下男は殺され、負傷した博士は怪物のことは忘れエリザベスといちゃいちゃして傷を癒します。
しかし怪物を引き取っていたワルドマン博士は彼を研究しているうちに、怪物にくびり殺されてしまいます。
村ではフランケンシュタイン博士とエリザベスとの結婚式が盛大に行われていました。
村中お祝いムードです。
逃げ出した怪物は少女と出会います。
1973年のビクトル・エリセ監督の「ミツバチのささやき」でもこのシーンが使われ、非常に有名です。
しかし怪物は少女を…
原作者のメアリー・シェリーが小説「フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス」を発表したのは1818年。今からおおよそ200年前ですが今だに人間は科学を力をすべて制御するには至っていないでしょう。プロメテウスの火のように。
キャスト・スタッフ
「フランケンシュタイン」の映画化はこの1931年版が二度目になりますが、この怪物の造詣が今日のフランケンシュタインの怪物の定番になりました。ユニバーサルはベラ・ルゴシが主演した「魔人ドラキュラ」の成功に味を占め第二弾としてこの「フランケンシュタイン」を製作、世界的大ヒットを飛ばしました。そのインパクトのせいかタイトルのせいか、怪物の名前がフランケンシュタインと勘違いされています。実際にクレジットの役名はモンスターであり、演じている人物は「?」と明記されています。怪物を演じたのはボリス・カーロフです。
監督のジェームズ・ホエールはイギリス出身。1931年には1940年の「哀愁」のオリジナル版「ウォタルウ橋」を監督し、同年にこの「フランケンシュタイン」、1933年に「透明人間」、1935年に「フランケンシュタインの花嫁」の怪奇映画の成功により非常に有名になりました。しかし1941年には事実上引退し、1957年に自宅のプールで溺死体となって発見されました。
怪物役のボリス・カーロフはイギリス出身の俳優。1931年の「フランケンシュタイン」の怪物役で非常に大男というイメージがありましたが、身長は180㎝ほどだったそう。それ以後は1932年「ミイラ再生」、1935年「フランケンシュタインの花嫁」、1945年「吸血鬼ボボラカ」、1945年「死体を売る男」など怪奇俳優として長らく活躍していました。吸血鬼役で一躍有名になったベラ・ルゴシが晩年落ちぶれてしまった(1994年のティム・バートンの映画「エド・ウッド」にここら辺のことが描かれています)ことに比べ、安定した俳優人生を送れたそうです。
まとめ
怪物作って地獄行き
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