体もポンプ体系。
[原題]Touch of Evil
[製作年]1958[製作国]アメリカ
[日本公開]1958(修復版)1998
[監督・脚本]オーソン・ウェルズ
[音楽]ヘンリー・マンシーニ
[上映時間]111(修復版)
主な登場人物
ラモン・ミゲル・ヴァルガス(チャールトン・ヘストン):
メキシコ人麻薬捜査官。新婚旅行で訪れた国境地帯の街で
事件に巻き込まれる。
スーザン(ジャネット・リー):
ヴァルガスの新妻、アメリカ人。
ハンク・クインラン(オーソン・ウェルズ):
アメリカ人老刑事。ぶくぶく太りかなり胡散臭い。
その他の登場人物
ピート・メンジース(ジョゼフ・キャレイア):ハンクの相棒
ジョー・グランディ(エイキム・タミロフ):グランディ一味の幹部
マーシャ(ジョアンナ・ムーア):リネカーの娘
モーテルの夜間管理人(デニス・ウィーバー):挙動不審な鬱陶しい管理人。
ターニャ(マレーネ・ディートリッヒ):酒場の女主人
ストリップクラブのオーナー:ザ・ザ・ガボール
ジョセフ・コットン(ノンクレジット)
あらすじ
爆弾を仕掛けた車に男女が乗り込みメインストリートに出ていく。アメリカとメキシコとの国境地帯にあるロス・ロブレスの街を、新婚旅行中の麻薬捜査官のヴァルガスは妻のスーザンと楽しそうに歩いていた。二人がキスをしようとした瞬間車が爆発する。ヴァルガスはスーザンに一人でホテルに戻るように言い、捜査に加わる。スーザンが歩いているとチンピラに声をかけられ、無視しようとすると手紙を渡され、ヴァルガスのことで話があるので男についていけというものだった。スーザンはその手紙に従う。死んだ男は街を牛耳っていた大物リネカーで娘のマーシャが父だと確認したが女は知らないという。満を辞して刑事のハンク・クインランが葉巻を吸いながらその巨体を車から出した。
老齢で足が悪いクインランはヴァルガスをメキシコ人と侮蔑する態度だった。
スーザンは安ホテルにつれていかれヴァルガスが捜査している一家の幹部でナイトクラブ「グランディのランチョグランディ」のオーナー、ジョー・グランディに脅しを受けるがスーザンは動じず、低脳な豚とくってかかる。グランディはヴァルガスにメキシコ・シティの弟を釈放しろと要求する。ホテルの外に出たスーザンはヴァルガスとおちあいグランディの話をする。スーザンをホテルに送った後、再び捜査に戻るヴァルガスは若い男に呼び止められ、硫酸入りの瓶を投げられる。殺された女を調査するためナイトクラブを出たクインランはピアノーラ(紙鍵盤で自動的に演奏するピアノ)の音を聞き、昔なじみのターニャを訪れ事件が解決したらまた来ると話す。そして事件は…
どんな映画?
車に乗り込むカップルと街を歩くカップル。
国境地帯の街をいちゃいちゃする新婚カップルの
麻薬捜査官のヴァルガスと妻のスーザンです。
チューをしようとした瞬間、車が爆発炎上します。
乗っていたのは街の大物リネカーとクラブのダンサーでした。
目撃したヴァルガスは新婚旅行中にもかかわらず、スーザンを一人
ホテルに戻るように言って捜査に加わります。
そしてそこに登場したのは、でぶでぶのベテラン刑事のハンク・クインラン。
巨体の上足が悪く、歩くのがやっとのクインラン。
オーソン・ウェルズが特殊メイクに詰め物をたくさんして熱演しています。
一方スーザンはチンピラたちに促されてのこのこついていくと
そこにいたのはナイトクラブのオーナー、ジョー・グランディ。
グラディから脅しを受けるスーザンでしたが、悪態をついて部屋を後にします。
ピアノーラの音に魅かれて店に入るとそこにいたのは貫禄の女主人。
マレーネ・ディートリッヒ様が堂々の登場ですが、あまり話には関係ありません。
街の連中の嫌がらせに辟易したスーザンは荷物をまとめ、
国境を越えたアメリカ側のモーテルに泊まることに。
ヴァルガスとスーザンは車を走らせますが、グランディも車で後をつけます。
途中、クインランの相棒メンジースたちと遭遇し、ヴァルガスがパトカーに乗せられ、
スーザンはメンジースの運転で寂れたモーテルに連れていかれるのですが…
下着姿のジャネット・リー
スタッフ・キャスト
この映画を有名にしたのは冒頭3分以上の長回しシーンです。
クレーンからのカメラワークは臨場感あふれています。
主人公のメキシコ人麻薬捜査官をチャールトン・ヘストンが演じていますが、脱いでないとどんな顔をしていたのかよくわからないチャールトン・ヘストン、さらに今回はひげを生やしております。正義感のある新婚の役ですが何だか影が薄くあまり印象に残りません。
その代わりインパクト大なのが監督兼脚本兼出演者のオーソン・ウェルズです。風貌もさることながら何とも言えないダークな役柄。すんなり入り込めないストーリーとキャラクター。強引な展開にもかかわらず、ノワール風の雰囲気は抜群です。しかしこの映画、映画会社サイドでは不評でオーソン・ウェルズの意向を無視して編集されてしまったそうです。そのため劇場公開版が96分版、オーソン・ウェルズが再編集した109分版、オーソン・ウェルズの死後出された修復版が111分版と存在するようになりました。
ヴァルガスの新妻スーザンを演じたジャネット・リーは、この映画で下着姿のセクシー担当。1960年のヒッチ先生の「サイコ」でも下着姿を披露していました。
殺されたリネカーの娘を演じていたのがジョアンナ・ムーア。この後ライアン・オニールと結婚してテイタム・オニールを産んでいます。離婚しているのですが、ライアン・オニールとテイタム・オニールはピーター・ボグダノヴィッチ監督の1973年の映画「ペーパー・ムーン」で共演しております。
ちょー鬱陶しいモーテルの管理人を演じたデニス・ウィバーはスピルバーグの出世さく「激突!」で主人公を演じています。
そして、ストリップクラブのオーナー役で恋多き女ザ・ザ・ガボールが出演しています。2016年に99歳で亡くなりましたが、彼女が有名なのは映画出演の数ではなくて9回の結婚歴。
エリザベス・テイラーの8回を超えています!!
2012年の映画「ヒッチコック」ではジャネット・リー役のスカーレット・ヨハンソンが
「オーソン・ウェルズよりまし」と言うシーンがありましたが
やっぱり辛かったんでしょうね〜
「黒い罠」の撮影が。
ただでさえでかいオーソン・ウェルズがさらにどでかく見えます。
まとめ
ポンプ体系で地獄行き
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