昨年末は有名人の結婚ラッシュでしたね
最後の大物独身俳優って一体…
[原題]Total Eclipse
[製作年]1995[製作国]イギリス・フランス・ベルギー
[日本公開]1996
[監督]アニエスカ・ホランド
[原作・脚本]クリストファー・ハンプトン
「太陽と月に背いて」
[製作]ジャン=ピエール・ラムゼイ・レヴィ
[音楽]ヤン・A・P・カチュマレク
[上映時間]112
主な登場人物
アルチュール・ランボー(レオナルド・ディカプリオ):
16歳の若き詩人。詩人ヴェルレーヌを頼ってパリに出てくる。
ポール・ヴェルレーヌ(デヴィッド・シューリス):
流行詩人、無職。経済的には妻の実家に頼りっきり。
その他の登場人物
マチルダ(ロマーヌ・ボーランジェ):ヴェルレーヌの年若い妻
イザベル・ランボー(ドミニク・ブラン):ランボーの妹
判事(クリストファー・ハンプトン)
あらすじ
1871年9月、フランスの田舎町ロシュからパリに若きアルチュール・ランボーが向かった。彼の詩に驚愕したヴェルレーヌによって呼び寄せられたのだ。ヴェルレーヌはすでに詩人として名声を得ている人物だった。 すっかり老いぼれたヴェルレーヌを一人の女性が訪ねて来た。彼女はイザベル・ランボーと名乗り、ランボーの妹だった。イザベルは最近自分達の知らないところで勝手にランボーの詩集が出版されていて困っていると言う。ランボーの詩をヴェルレーヌが持っていると聞き、自分達に譲って欲しいと頼んだ。ヴェルレーヌは怒りを露わにし、ランボーの詩集が流行っているおかげで自分達のような古い詩人が失業の憂き目に遭っていると言うのだ。そして彼の詩は自分との関係で生み出されたものだと語った。 若きランボーをヴェルレーヌが迎えに行くが本人と気付かずすれ違い、ランボーは一人でヴェルレーヌの住む屋敷に行き、そこで出迎えてくれたのはヴェルレーヌの義母と身重の年若い妻だった。ヴェルレーヌの友人として向かい入れてくれたが、無作法な田舎青年に内心呆れていた。ヴェルレーヌはランボーの手紙に21歳だとあったのに実際には16歳と聞き、その才能に驚愕し、傲慢ながらも繊細さをもつ不思議な魅力に惹かれていった。短期なヴェルレーヌは仕事もなく妻の実家に世話になるしかなく苛立ちを隠せず、妻に暴力を振ることもあった。妻の父親であるフルヴィルが帰宅し無礼を働いたランボーに怒りヴェルレーヌを叱責する。フルヴィルからランボーが出て行ったと聞かされると慌ててランボーを追いかけた。ヴェルレーヌは汚いが部屋をランボーに紹介し二人はそこで逢瀬を重ねるようになる。酔ったヴェルレーヌは妻に暴力を振るっては謝った。奔放なランボーは詩人たちの集まりでも問題を起こしたがヴェルレーヌとってはそこも魅力的だった。そして二人はヴェルレーヌの妻子から逃げるように当て所ない旅に出ていくのだが…
どんな映画?
早熟の詩人アルチュール・ランボーと詩人ポール・ヴェルレーヌとの破滅的な愛をクリストファー・ハンプトンが戯曲・小説化した原作をポーランド人女流監督アニエスカ・ホランドが1995年に映画化した作品です。
19世紀の終わりパリにやってきたのは
16歳のアルチュール・ランボー
演じているのは若きレオナルド・ディカプリオ!
ディカプリオは当時すでに20歳は過ぎていますが、
若い!細い!お肌ツルツルです。
まあ当たり前ですが…
ティーンエイジャーのランボーは
こちらも若き詩人ですでに名声を得ていたヴェルレーヌに手紙を送り
その才能に感嘆した彼からパリに 呼ばれたのでした。
無職の癖に
20代後半のヴェルレーヌですが…
禿げてきてます。
ヴェルレーヌ自身の経済力がないので妻の実家に世話になっています。
そこにランボー登場。
妻のマチルドと義母はそれなりに彼を客人として
出迎えますが当主である義父はそうではありませんでした。
屋敷を出たランボーに部屋を世話し
次第に二人は反目しつつも離れられない関係に陥ります。
ランボーを愛しながらも妻も振り切れないヴェルレーヌ。
だって体が好き…
初めて海を見てはしゃぐランボーとヴェルレーヌ
詩人アルチュール・ランボーとポール・ヴェルレーヌの関係はかなり有名なお話で、ランボー好きという方は必ずご存知ではないでしょうか?ただこの映画を観てビックリしたのが、ランボーが攻めでヴェルレーヌが受けなんですよ!!!? あらら~実際にもそうだったようでおらおら系のランボーに対し、いつもめそめそしているヴェルレーヌの痴話げんかは有名だったようです。
しかし、早熟でひとところにいられないランボーと酔っ払い詩人ヴェルレーヌの関係がいつまでも続くわけもなく、ヴェルレーヌはランボーに発砲し拘留されます。その後二人は決別します。
太陽が奔放なランボーなら月は陰気なヴェルレール。原題のTotal Eclipseは皆既食の意味です。
ランボーが詩を製作していた期間は人生の中でもそれほど長い期間ではなく、その後は貿易商として活動していました。ランボーの妹から聞かされる、アフリカに渡ったその後の彼の消息。 ラストでランボーの「地獄の季節」の「永遠」を読んでいます。この詩は中原中也、小林秀雄、金子光晴、西条八十など多くの文人に訳されています。日本人はランボー好きですね~
何となくデカプリオのキャリアから抹殺されているようなこの映画、現在安価なDVDが出ておらずレンタルもできない状態のようですが、若く美しかった、いや今でもある意味かっこいいですが、観る機会がありましたら一見の価値ありです!
スタッフ・キャスト
脚本兼原作のクリストファー・ハンプトンはイギリス出身、劇作家、監督もこなし、脚本家としても知られています。1988年にスティーヴン・フリアーズ監督が映画化し、ピエール・ショデルロ・ド・ラクロ原作の不道徳小説の映画化でグレン・クローズ主演の「危険な関係」の脚本を担当。この映画でアカデミー賞脚色賞を受賞しています。1996年にまたもやスティーヴン・フリアーズ監督、ジュリア・ロバーツ主演の「ジキル&ハイド」、2002年にフィリップ・ノイス監督の恋愛映画「愛の落日」などの脚本を担当しています。キーラ・ナイトレイが出演した2007年の「つぐない」や2011年の「危険なメソッド」などの脚本も担当しています。近年では2020年にアンソニー・ホプキンスが主演した「ファーザー」の脚本に加わり、こちらはアカデミー賞脚色賞を受賞しています。
若きアルチュール・ランボーを演じたレオナルド・ディカプリオは1993年の「ギルバート・グレイプ」で19歳にしてアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、1997年の「タイタニック」で大ブレイク。ハリウッドを代表するスターの一人として次々に話題作大作にコンスタントに出演しています。しかし2004年の「アビエイター」、2006年の「ブラッド・ダイヤモンド」でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされるも受賞ならず。キャリアは迷走を続け、大作に出演した後出される休む休む宣言も、あきらめきれないアカデミー賞。よくアカデミー賞は実在の人物を演じるとか、同性愛を演じるとか、激しいベッドシーンを演じるとか、逆に美人が不細工の役をやるとか、俳優仲間が頑張ったね!と言ってくれる(?)賞という話ですが、もーどーすりゃとれんの?状態で2013年のマーティン・スコセッシ監督の「ウルフ・オブ・ウォール・ストリート」の後一時休業。2015年に主演した「レヴェナント: 蘇えりし者」で生肉食べるという迫真(?)の演技で念願のアカデミー賞主演男優賞を受賞しました。30年のキャリアの中で、未だに結婚していないこともあるでしょうが、目立ったスキャンダルもなくスターの地位を維持できている稀有な存在だと思われます。
ポール・ヴェルレールを演じたのはデヴィッド・シューリス。イギリス人俳優でルイ・マル監督の「ダメージ」(1992年)、マイケル・ホフマン監督の「恋の闇 愛の光」(1995年)などに脇で出演。1998年にベルナルド・ベルトルッチ監督の「シャンドライの恋」で主演の音楽家を演じています。またシューリスは「ハリー・ポッター」シリーズでリーマス・J・ルーピンを演じ世界的に知られています。
ヴェルレーヌの18歳の美人妻マチルダを演じているのがロマーヌ・ボーランジェ。この映画で披露したフルヌードは、スタイルがいいというわけではないですが健康的で胸も大きく美しい肌で素敵です。ロマーヌ・ボーランジェの父親は俳優のリシャール・ボーランジェ。リシャール・ボーランジェは名バイブレーターとして数々の映画に出演しフランス映画界を代表する一人です。
まとめ
美少年と出会って地獄行き
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